妖怪が参拾参匹 ページ34
それらは巨大な龍や虎の姿をした者、鶴を象った被り物を全身に被った者、兎の面を着けた人型の者､最早何の形も保たない者など様々だった。
朱色と黒の虎はポタリと口から垂れた涎を紫苑色の文字に落とした途端、そこからどろりと結界が溶けていく。
それに続く様にして他の者達も結界内に侵入して来る。彼らは迷いもせずどんどん一直線に進んでいく。
その進行方向は間違いなくあの六人の元だった。
今、私に何が出来る？…何も出来ない。また同じことを繰り返す。あの時と同じように…
あの時？それは一体いつ？雨蛙が襲ってきた時？『上』からの見張りが来た時？それとも…もっと前？
前なんて、覚えてすらいない癖に。
なんで私は思い出せないのだろう？どうすれば良いのだろう？きっと私が忘れてしまった事の中に大切な事があったはずなのに。
頭の中を沢山の疑問が埋め尽くす。ズキズキと顬が痛む。なんで、
«何をそんなに焦っている？»
「え？」
彼女の言葉で気が付くと、私は過呼吸気味になっていた。
«少し落ち着け。……そうか。お主、忘れている事があるな？»
そう言った彼女の瞳が一瞬、露草色になった様な気がした。まぁ唯の見間違いだろう。
「…何故、分かるんです？」
«ワタシは
«…思い出したいかい？»
「…出来る、ことなら。」
«…そうかい。分かった、目を閉じな。ワタシが合図する迄開けるんじゃないよ。»
私が目を瞑ると視界は真っ暗だった。普通は目を閉じても多少なりとも光は入ってくるものだ。淡いチカチカとしたものがある筈だ。
それが無い。本当の闇。
«…目を開けな。»
«人間世界に戻ったら思い出せる。だから、無事に帰るのさ。いいね。»
「…はい。」
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まめの(プロフ) - 葡萄さん» ちなみに一昨日の睡眠時間は3時間です☆寝る子は育つんですよ^^ (2019年4月30日 7時) (
レス) id: f4614453c1 (このIDを非表示/違反報告)
葡萄(プロフ) - まめのさん» まさか私がニヤつきながら作品を編集するボタンを押した事がバレてしまうとは…しっかり寝てて偉いですヾ(･ω･`*) (2019年4月29日 22時) (レス) id: 63db2b6d1b (このIDを非表示/違反報告)
まめの(プロフ) - 葡萄さん» 褒めると続きが出ると聞きました(期待の眼差し)あ、天才だと思ってるのは事実です〜続き読みたくて夜しか寝れないんで！！ (2019年4月29日 20時) (レス) id: f4614453c1 (このIDを非表示/違反報告)
葡萄(プロフ) - まめのさん» そんな褒めても何も出ませんよ！？有難いお言葉です…(_ _*)) (2019年4月29日 19時) (レス) id: 63db2b6d1b (このIDを非表示/違反報告)
まめの(プロフ) - 葡萄さん» もっと自信持って下さい！天才ですよ！語彙力の塊！羨ましいです〜(° ▽° ) (2019年4月29日 17時) (レス) id: f4614453c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葡萄 | 作成日時：2019年3月31日 15時
