Princess only for me ２【ONEPIECE】 (ページ23)

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昨日は土砂降りだった

ここ最近普通の雨が降らない

私はRainy country(雨の国)の住人

雨以外の天候がない国

毎日が雨でお日様なんて見たことがない

ここ一帯は砂漠だが

この国だけは砂漠も関係ない

毎日毎日雨が振り

砂漠へと染み渡っていく

もはや砂漠とは言えない

水には困らないこの国は

もう私以外の住人はいない

皆、この国を捨てたのだ

ここはRainy country(雨の国)

私しかいない

孤独の国

国の周りは雨のせいで深い霧があり

誰も辿り着けない

誰も辿り着けさせない

国は滅びた

もう200年も前の事だ

「ねぇ…神様」

神などいない

君はそう言ってたね

でもね、願うならもう一度

もう一度だけ

君に会いたい

「ねぇ…神様……この国は…」

「もう二度と戻れない」

「あの頃には」

「あの日には」

「なんと悲しいことでしょう」

「枯れた私の身体からは」

「涙も出てきません」

「ただ私は、あの日彼と見た」

「……夜空が忘れられないのです」

「ねぇ…神様……この国で夜空を見たんです」

「雨しか降らないこの国で」

「私は奇跡を見たんです」

「だから」

「叶うなら」

「もう一度だけ彼と」

「あの夜空を見たいのです」

ここはRainy country(雨の国)

夜空も見えない暗闇の国

何日君再来

またどこかで

彼に会えると、私は願っている

もしかすると

彼は

本にいたのかも知れません

Happy End なんて望んでない

どんな物語も

変えられる

さぁ、地面を蹴って

雨にうたれながら

音楽を奏で

彼に届くように

彼が気づくように

歌おう

あの日見た夜空を忘れぬように