よろしい、ならば共闘だ(笑)【鬼滅の刃】

佰玖拾捌 ページ36

炭治郎視点





Aは…人を運んでる、


俺が、俺が殺るんだ


…俺は許さない




「失われた命は回帰しない 二度と戻らない 生身の者は鬼のようにはいかない」

堕姫「…っ」

「なぜ奪う？なぜ命を踏みつけにする？」

堕姫「(この言葉 どこかで聞いた)」

「何が楽しい？何が面白い？ 命をなんだと思っているんだ」

堕姫「(誰？知らない…)」

「どうして分からない？どうして忘れる？」

堕姫「(これはアタシじゃない アタシのの記憶じゃない 細胞だ 無惨様の細胞の記憶……)」

「人間だっただろうお前も かつては 痛みや苦しみに踠いて涙を流していたはずだ」

堕姫「ごちゃごちゃごちゃごちゃ五月蝿いわね 昔のことなんか覚えちゃいないわ アタシは今鬼なんだから関係ないわよ 鬼は老いない 食うために金も必要ない 病気にならない 死なない 何も失わない そして美しく強い鬼は何をしてもいいのよ…！」

「分かった もういい」


俺は 走り出す


堕姫「(さぁ止まれないでしょ 馬鹿だから逃げ場のない交差の一撃)」


…ヒノカミ神楽 灼骨炎陽


堕姫「(おかしい なんで 痛みを感じないの 指先が震える これは私？ これは無惨様の？)」



斬れる


堕姫「アンタなんかにアタシの頸が斬れる訳ないでしょ…！！」


鬼の頸がぐにゃりとしなる

柔らかいんだ
柔らかすぎて斬れない
しなって斬撃を緩やかにされた


来る

帯を避け体制を整え着地する


帯が増えた
十三本
避けると被害が広がるかもしれない
Aに迷惑が掛からないように…

でも、なんだろう？
凄く 遅いな


堕姫「斬らせないから今度は！！ さっきアタシの頸に触れたのは偶然よ！」


次々に帯が飛んでくる
それを俺は鎬で受け流す

そして

一箇所に纏め
帯を張らせる
それを連続で斬り刻む

単純な事だ、しなるよりも尚速く刀を振り抜いて斬ればいい

今度はいける
斬れる




『お兄ちゃん 息をして！！ お願い！』

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