佰捌拾捌 ページ22
それから炭治郎は風邪をひいた禿の子のお世話に行き、私はお茶をお部屋に運んでいた
所謂仕事のない(売れない)遊女のやる事である
男の人と床入りした姐さん達の部屋にお茶を配るだけの仕事だがこれが苦痛でもある
イカくせえしちょっとね、ほら、うん、ね?
って感じでさ、ほんと困る
炭治郎鼻がいいからこの街は向いてないと思う
いや、鼻が良くなくてもこんな街最悪だよ
なんなら客として来たかったね
そそくさと部屋を周り終えた頃にはもう丑三つ時、炭治郎は寝たかな
今日は会議(屋根の上での現状報告)にも参加出来なかったし
物置部屋に戻ると箱から禰豆子ちゃんが出ていて寝ている炭治郎を不満げに見つめていた
嗚呼、禰豆子ちゃんに会うのも久しぶりだな
ヨチヨチと寄って来たので
頭を撫でて上げると桃色のリボン?を渡された
なるほど……髪の毛を結んで欲しいって事ね
いいよ、こっちおいでと手を広げると
背中をこちらに向ける形で座ってきた
まずは手櫛で整え、三つ編みを二個作り二つを合わせながらお団子を作ってその辺で落ちていた簪をさしてあげると
「ほら見て禰豆子ちゃん、お揃いだねぇ」
鏡で見せてあげると禰豆子ちゃんは上機嫌で箱に戻った
それを見届けて私も炭治郎の隣に敷いてある布団の潜り込んで目を閉じる
炭治郎が敷いてくれたのだろうか
布団から少しカビの匂いとお日様の匂いと優しい匂いがした
しばらくしてウトウトしているとドタバタという足音が聞こえ客だろうか?怒鳴り声も聞こえる
こういう人を七夕って言うんだよね
そんなことを考えていたらいつの間にか寝てしまっていた
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大正コソコソ噂話
「すまない!先程の話で振袖新造についての説明をしていなかったな!留袖新造は先程話した通り、振袖新造は遊女見習い、または新米の遊女の事を言う!禿の中でも優秀な者で花魁にいつでも着いて周り客の対応などを学び時には花魁の名代として変わりに客と添い寝等もするらしい!そして客は振袖新造に手を出してはいけない!振袖新造が本格的に客を取り始めるのは十七歳になり突き出しを終えてからだ!」
「ちなみに七夕はバタバタと五月蝿く歩く客のことを言う……」
「よもや!まるで冨岡のようだな!」
「((心外))」
「ちなみに姐さん方の名前は適当に決めているらしい!同じ名前の者がいたらすまないと作者が言っていたぞ!」
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ふじかくし(プロフ) - 崖っぷちさん» 嬉しいです!ありがとうございます!頑張りますっ! (2020年3月25日 19時) (レス) id: 6d3dab76b3 (このIDを非表示/違反報告)
ふじかくし(プロフ) - ほやっくさん» ありがとうございます!嬉しいです〜!不死川さんですね、兄弟で後ほど出す予定でしたので遊郭編が終わるまで暫くお待ち下さい!猗窩座さんは…ちょい先になるかもです! (2020年3月25日 19時) (レス) id: 6d3dab76b3 (このIDを非表示/違反報告)
ふじかくし(プロフ) - とーやさん» 頑張ります!ありがとうございます! (2020年3月25日 19時) (レス) id: 6d3dab76b3 (このIDを非表示/違反報告)
崖っぷち - 一日で一気に読んでしまうくらい、とっても面白いお話でした!!このシリーズ大好きになりました(*^^*)更新頑張って下さい、応援しております!! (2020年3月25日 16時) (レス) id: e530a63a6e (このIDを非表示/違反報告)
ほやっく(プロフ) - このシリーズ大好きです!!ずっと応援してますー!…それで初コメで早速要望… 不死川さんんんぜひお願いしたいです…!あの優しさがすごく好きなんです(( それか、あかざ殿… (2020年3月24日 23時) (レス) id: f8046942e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふじかくし | 作成日時:2019年12月29日 20時