よろしい、ならば降参で(笑) 【鬼滅の刃】

漆拾陸 ページ27

炭治郎視点









『ごめん、さよなら』



そう言ってAは禰豆子の拘束を解き
部屋から出ようとする

それを禰豆子が止め
今日俺が誤って殴ってしまったAのお腹をさすり始めた


見てなかったはずなのに
痛そうにしている素振りもない
どう言うことだ…？

禰豆子はさすり続けるが
Aは痣も出来てないと衝撃発言をした


嘘だろ…
俺結構本気で殴ったんだけど
男としてそれはどうなんだろう


でもそれだけAは強いということだ！





禰豆子はそれを聞いてさするのをやめ
今度は目を擦り始めた

まるで泣いている子の涙を掬うように
優しく ゆっくりと




Aは一瞬驚いた顔をしたが
直ぐに真顔に戻り

禰豆子の手を優しく払うと
悲しい匂いを漂わせながら

襖を開けた




善逸はなんとも言えない顔で何かを言おうとしていたが、何も言わず 俯いてしまった




俺は何か言わないと、と思い



また明日


と、声をかけた


返事はなかった

その日俺と善逸は一睡も出来ずに朝を迎えた





朝起きて隣の部屋に行ったが
もうそこにAの姿はなく


金木犀の甘い匂いだけが部屋に残っていた









┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
大正コソコソ噂話

村田さんはAさんの羽織を選ぶ時にAさんを花に見立てて柄を選んだらしいですよ！



卯の花の花言葉は 古風と秘密



ちなみに
金木犀の花言葉は

謙虚 気高い そして初恋です

(Google先生参考)

漆拾漆→←漆拾伍

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す