純愛サクセション【TH】 (ページ15)

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金曜日の学校終わり、

私はテヒョンから送られて来た住所に向かう。

結局引き受けてしまった絵のモデルはとんとん拍子で話が進み、

私ほんとにやるの…？

なんてふわふわした気持ちのまま今日が来てしまった。

『…なにここ』

目的地についた私はぽかんと開いた口が塞がらない。

テヒョンが指定したのは高級住宅街にある一軒家で、

目の前にはまるで映画に出てくるような大豪邸が…

こんなの聞いてない…

まさか実家じゃないよね…

いや、テヒョンが一人暮らしなんて誰が言った？

インターホンを押して他の人が出てきたらどうしよう。

そう思うと変に怖気付いて、

カトクで《着いた》とだけメッセージを送った。

既読がついてすぐ自動で開いた門をくぐり

中庭を抜けると、

腕組みをしながらドアに寄りかかるテヒョンがいて

その姿がなんとも…ゆるい。

白いTシャツにスウェットでおまけに裸足だし。

ほわほわした黒髪は相変わらずいろんな方向にはねまくってる。

TH「いらっしゃい。入って」

『あ、まって。私…その、実家だと思わなくて手土産とか何も持ってきてないよ』

TH「なに言ってるの？ここは俺しか住んでないよ」

『へ？』

TH「下は住居、上はアトリエ。ついてきて」

あーなるほど。

テヒョンて金持ちのボンボンだったんだ。

どおりで絵のモデルに100万とか金銭感覚おかしいと思ってた。