馬鹿らしくわちゃわちゃと！ ページ26
一連の豊さんの大振りな答えが気に入ったのか
西部劇的格好をした2人組のブッチさんとキッドさんはニヤリと笑った。
「面白ぇな！この日本人…。」
晴明さんも何か安心した様に目を細めた。
「我々は本部に戻らねばなりません。途中で落としたスキピオや、他の漂流者や廃棄物の動きも探らねば。」
豊さんはあらそうと言わんばかりの微妙な表情で
ほうか、難儀よの
とだけ言った。
晴明さんは彼を見た。
「オルミーヌをお連れください。彼女には札を渡してあります。貴方がたの助けとなるでしょう。」
オルミーヌちゃんが札が使っている様子を何度か見ている。
私自身も彼女が一緒にいてくれると結構心強い。
内心現実的に揃っていく戦支度に心を躍らせ始めていると、城の方から
まてまてまてぃ！！貴様らまてぇい！！
といい覚えのある声が迫ってきた。
信さんだ。
全速力で駆け寄ってくる信さんの横をハンニバルおじいちゃんを抱えて重そうに走る与一さんと
遅れながらも付いてくるオルミーヌちゃん。
「あ、皆さんー。」
私が手を振ると、信さんはゼェゼェと息を乱しながら私の頭を軽く打った。
「ばかちん！呑気に引きずられてく奴があるか！お豊もお豊！それに…」
信さんはチラリと悪びれもない顔をした我らが大将に向き直った。
「馬鹿かお前は。」
「己の意で来ん奴は来んでよか。物の役ば立たんぞ。」
さも当たり前かの様に言う彼に信さんは
ぐぬぬと一寸不服そう。
それを横目にボケ気味なおじいちゃんは
婆さんやご飯はまだか？
と呆けて
婆さんと間違われた与一さんは
さっき食べたでしょ
と答える。
そんなわちゃわちゃを見てどう思ったのか、ブッチさんは笑った。
そして先程まで腰にさしていた拳銃を信さんに
銃好きなんだろ？一丁やるよ
と言って投げて寄越した。
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猫目石(プロフ) - 再連載、めちゃくちゃ楽しみに気長に待ってますね (2022年2月9日 7時) (
レス) @page27 id: 5676b10c1c (このIDを非表示/違反報告)
りのく(プロフ) - 更新お疲れさまです！楽しみな作品なので続きが読めて嬉しかったです。これからもどうかお体をお大事にしつつ頑張ってくださいませ……！ (2021年12月20日 13時) (レス) @page27 id: b546459b7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陣羽織 | 作成日時：2019年3月26日 23時
