ァラオ。ゾルス送輸 ページ17
「なんだ、じゃあそこのローマ野郎は捕虜か何かか。」
彼は何か勝手に合点し、俺の顔から手を離した。
未だにバタバタ暴れるスキピオさんを宥めながら俺は彼を見た。
「いや、別にそういう事では無いですけど…」
いいかけると
彼が鋭い眼光で睨んできたので、
つい、
「はい、捕虜で御座います。」
と答えてしまった。スキピオさんには申し訳が立たない。
彼は、少し間を開けた後、俺らに
指でこいこいしてきた。
付いて来いということらしい。
俺は直ぐにでも付いて行きたかったが、どうにも顔を蹴られた事を根に持つスキピオさんを動かすことが出来ない。
溜め息を付いていると、彼はうざったらしそうな顔で
先程出てきた犬人間達に号令を掛けた。
「おい！ワンワン共！其処でチンタラしてやがるローマ野郎を輸送しやがれバカヤロウ！！」
ワンワン達はピシッと反応し、岩の様に成ったスキピオさんをヒョイと持ち上げ、移動し出した。
スキピオさん、暴れるが成す術なし…。
そんな光景を眺めていると、彼は大きな声を出した。
「んだーテメーッ！！テメェもああなりたくなきゃ歩けコノヤロウ！！」
俺はおののきながら
「はぁい……。」
と何とか返事をした。
気付けば森の天井の隙間から朱色の光が差し込んでいた。
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猫目石(プロフ) - 再連載、めちゃくちゃ楽しみに気長に待ってますね (2022年2月9日 7時) (
レス) @page27 id: 5676b10c1c (このIDを非表示/違反報告)
りのく(プロフ) - 更新お疲れさまです！楽しみな作品なので続きが読めて嬉しかったです。これからもどうかお体をお大事にしつつ頑張ってくださいませ……！ (2021年12月20日 13時) (レス) @page27 id: b546459b7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陣羽織 | 作成日時：2019年3月26日 23時
