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第三者視点
───────────
「僕の親友だよ、たった一人のね」
五条の横顔を見たAは微笑んだ
「オラA！憂太！いつまで待たせてんだ！」
二人の先で待つ真希、狗巻、パンダ
「行くぞ」
自分達を待つ３人を見た乙骨は、刀の入った袋に握りしめ、歩き出す
その薬指には、指輪がはめられていた
五条の隣で、真希にどやされる乙骨を眺めているA
「行かなくていいの？」
眺めているだけで動かないAに、五条は問いかけた
だがAはその問いかけには答えず、四人を眺めたまま、口を開いた
「五条センセー、私」
一度、自分を落ち着かせるように、白い息を吐いた
「私、悠斗を呪ってないかな」
乙骨に出会った時から、Aはずっと思っていた
乙骨のように、自分がかつて婚約をした相手を、自分が意図せず呪っているのではないか
自分のせいで、彼は縛られているのではないか
それがずっと、気がかりだった
「私は、乙骨みたいに凄い人の子孫じゃないし、呪力だって、乙骨とは程遠い」
「だけど···！」
「愛ほど歪んだ呪いはないんだよ」
唇を噛み締めて俯くA
そんなAの頭を、五条は優しく撫でた
「···大丈夫だよ。君にはなにも憑いていないし、君が呪っているなんてこともない。僕が言うんだ、大丈夫」
「それに、僕にも見えない呪いだったとしても」
「きっと彼は、幸せだろうから」
「だから、大丈夫」
ぽんぽん、と五条が頭を撫でると、Aは俯いたまま、眼を腕で拭った
「···そうだよね」
そして空を見上げる
そのAの顔には、何かが吹っ切れたような笑みがあった
「···そうだよ、私の呪いだもん。喜ばない奴なんていないよ」
いつもの調子に戻ったAを見た五条は、同じように笑みを浮かべた
「おいA！今度こそ置いてくぞ！」
真希の怒号が飛ぶ
「あははっ！待って！」
楽しそうに、四人に混ざるAの背中を見ながら、五条はAの成長を噛み締めていた
「···大きく、強くなったよね」
五条の呟きは、Aには届かなかった
──────────
直哉お前２７なん。ナナミンとの差はどっからくるん、教えてや。なぁ！教えてや！
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征羅(プロフ) - 瑚々さん» ありがとうございます！最高だと言って頂けて嬉しいです！ (2022年2月27日 0時) (
レス) id: 44f8e3471a (このIDを非表示/違反報告)
瑚々(プロフ) - 面白すぎて全部一気読みしちゃいました！ストーリーが作り込まれてて読むのがとっても楽しかったです。めちゃめちゃ最高でしたっ！！ (2022年2月26日 9時) (レス) @page48 id: f929b89200 (このIDを非表示/違反報告)
征羅(プロフ) - 早桃さん» ありがとうございます！ (2021年12月24日 6時) (レス) id: 44f8e3471a (このIDを非表示/違反報告)
早桃 - 完結おめでとうございます！！！最高でしたァﾞァﾞァﾞ！！！！！ (2021年12月24日 0時) (レス) @page48 id: 4396483284 (このIDを非表示/違反報告)
征羅(プロフ) - 雪音さん» ありがとうございます。楽しんでいただけてよかったです。 (2021年6月25日 7時) (レス) id: 44f8e3471a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：征羅 | 作成日時：2021年4月24日 1時
