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揃った食事 ページ7

「あの、ごめんね、疲れてるのに」
「……」

Aを家中に招き入れ、急いで風呂の支度をする冨岡に、彼女は申し訳なさそうに謝った。
時々鼻をすする音に驚き、彼女の顔を見るが、別に泣いているわけではなく、寒さゆえの事だとわかり、ひっそりと安堵する。

「いや、どうせ俺も入るから構わない」
「じゃあ私、晩ご飯の支度するよ」
「……いや」

いいから、湯が沸いたらすぐに入れと言おうとした時には、すでにAは台所へ行ってしまっていた。
また自分の喋りが遅かったせいかと、少し気を落としてから作業へ戻る。



「A、沸いたぞ」
「あ、ごめんね、ありがとう。じゃあ義勇先に入ってきてください」
「いや、俺よりお前が……」
「ご飯もう少しかかるからその間に義勇が入った方が効率がいいし、私急に押しかけた側だから、そうして欲しいです……」

申し訳なさそうに呟く彼女が台所に立つ姿は、どういうわけか様になっていた。
正直、自分も疲れていた為、素直にAの言葉に従うことにする。
風呂に浸かりながら、ようやく冨岡は、何故Aがうちを訪ねたのかという疑問を思い出したのだった。



湯から上がると、机の上に善が備えられており、食事が用意されているというのはかなりありがたい事だと冨岡に思い出させた。Aは再度俺に礼を言うと、風呂へ姿を消す。彼女を待ったほうがいいのか迷ったが、冷めてしまっては勿体ないと思い、冨岡は飯に箸をつけることにした。

Aは思いの外早く上がると、向かい合わせに食事を始める。自分の家で誰かが食事を取ることに違和感が湧き出た。
食事をしながら、以前と比べてAがかなり華奢になっていることに気がつく。湯上りに浴衣を纏う目の前の彼女は、昔とはどこか違う雰囲気を醸し出していたが、具体的に何が違うのかは冨岡にはわからなかった。


「あの、本当にごめんね。急に押し掛けて」

ふと箸を止めたAが口を開く。
それに合わせて、冨岡も気になっていた事を尋ねた。

「いつから待ってた?」
「ついさっきだよ」

恐らくそれは嘘だろう。
見つけた時の彼女はかなり体温が低くなっていたからだ。一時は少なくとも待っていたはずだ。

「何かあったのか?」
「なにかって?」

俺がなにを聞いているのか、理解しているくせに誤魔化すAに眉を潜める。

「どうして急に来たのかを聞いている」
「……」

少し問い詰めるようないい方になってしまうった事に後悔する。
そんなつもりはないのに、どうしてか自分はそうなってしまう。

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めろん(プロフ) - 今まで読んだ全ての作品で1番良かったです。ここまで鬼滅の刃の世界観を崩さずに、作品を作れるのは本当に凄いです。作者様の鬼滅愛を感じました。良い作品を作ってくださってありがとうございます。本当に感動しました。 (2020年5月29日 0時) (レス) id: 81c5db83e3 (このIDを非表示/違反報告)
Hashida(プロフ) - 夢小説を読んでいてよく思うのは、(このキャラこんなこと言わないでしょ)というキャラ崩壊のガッカリ感で、よく萎えていたのですが、この作品は全くそんなことなくてとても面白かったです!もう1つの作品も大好きです!頑張ってください! (2020年2月6日 12時) (レス) id: 3c3060ecea (このIDを非表示/違反報告)
わか(プロフ) - かなえさん» 返信が遅れてしまってすみません。長文コメントありがとうございます笑 沢山の文字でとても嬉しいお言葉に感謝です笑  楽しんでいただけて良かったです^ ^ (2020年1月31日 14時) (レス) id: 195d1979fa (このIDを非表示/違反報告)
かなえ(プロフ) - ああああ、、、、、、!!たまに居る占ツクの文才作者や、、、。ついに鬼滅で見つけた、、、。しかも支部によくいる文章も書けて絵も描ける系のひとや、、、。あなたみたいな人を見つけることが本気稀にあるから占ツクも捨てたもんじゃないなって思います。長文失礼。 (2020年1月18日 20時) (レス) id: 507f83f0de (このIDを非表示/違反報告)
わか(プロフ) - 葉月さん» わかります笑 時々すごく面白い作品を見つけた時すごくテンションあがりますよね笑 葉月さんにとってそれがこの話であってくれたなら幸いです^ ^ コメントありがとうございました! (2020年1月16日 21時) (レス) id: d2a45a75c4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わか x他1人 | 作成日時:2020年1月3日 9時

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