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彼の誓い ページ23

「……」

今日も叩かれることのなかった扉に目を向けて、冨岡は息をついた。

あの日、狭霧山へ出向いた日から、すでに半年が経過していた。


彼女がこんなにも顔を見せなくなるのは初めての事だった。何かあったのかと気になるが、Aが何処に住んでいるのかもわからないのでは、連絡を取る術が何もない。

どうしてあの時、所在を問うておかなかったのだろうかと後悔しても、後の祭りだ。

ただ自分は、彼女を待つことしかできない。それが酷くもどかしかった。





しかし、状況が一変する出来事が、彼に訪れることとなる。

きっかけは、定期的にしている、恩師からの文通であった。

その文に目を通した冨岡は、まるで鉛を繋げたような、全身が重くなる感覚に襲われる。

内容は、相弟子にあたるAが、次の縁談を受けようと考えているらしく、お前も早くしろという最速のものであった。





どうして……。

何度読み返しても、文の内容が変わるはずもなく。
冨岡はただその手紙を持ち立ち尽くした。


『縁談は……、あるけど、受けるつもりはない』

あの時彼女は確かにそう言っていた。
その考えが変わるような出来事がこの半年で起こったのだろうか。

どうして自分には何も知らせないのだろうか。


Aがこちらを訪ねる際、前持った連絡をしない訳は、なんとなく察しがついていた。文を送ることで、自分の所在がバレることを恐れているのだろう。
しかし、先生には出していることが今わかった。

それからの彼の行動は早かった。

身支度を済ませ、戸締りをすると、素早く家を後にする。

先生はきっと、Aの居場所を知っているはずだ。

行ったところで何になる。そんなことは今は考えるのを敢えて避けた。

もう、後悔する選択肢を選ばないと、誓ったのだ。

到着→←駆ける、欠ける



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めろん(プロフ) - 今まで読んだ全ての作品で1番良かったです。ここまで鬼滅の刃の世界観を崩さずに、作品を作れるのは本当に凄いです。作者様の鬼滅愛を感じました。良い作品を作ってくださってありがとうございます。本当に感動しました。 (2020年5月29日 0時) (レス) id: 81c5db83e3 (このIDを非表示/違反報告)
Hashida(プロフ) - 夢小説を読んでいてよく思うのは、(このキャラこんなこと言わないでしょ)というキャラ崩壊のガッカリ感で、よく萎えていたのですが、この作品は全くそんなことなくてとても面白かったです!もう1つの作品も大好きです!頑張ってください! (2020年2月6日 12時) (レス) id: 3c3060ecea (このIDを非表示/違反報告)
わか(プロフ) - かなえさん» 返信が遅れてしまってすみません。長文コメントありがとうございます笑 沢山の文字でとても嬉しいお言葉に感謝です笑  楽しんでいただけて良かったです^ ^ (2020年1月31日 14時) (レス) id: 195d1979fa (このIDを非表示/違反報告)
かなえ(プロフ) - ああああ、、、、、、!!たまに居る占ツクの文才作者や、、、。ついに鬼滅で見つけた、、、。しかも支部によくいる文章も書けて絵も描ける系のひとや、、、。あなたみたいな人を見つけることが本気稀にあるから占ツクも捨てたもんじゃないなって思います。長文失礼。 (2020年1月18日 20時) (レス) id: 507f83f0de (このIDを非表示/違反報告)
わか(プロフ) - 葉月さん» わかります笑 時々すごく面白い作品を見つけた時すごくテンションあがりますよね笑 葉月さんにとってそれがこの話であってくれたなら幸いです^ ^ コメントありがとうございました! (2020年1月16日 21時) (レス) id: d2a45a75c4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わか x他1人 | 作成日時:2020年1月3日 9時

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