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話を聞いていた円堂が、歯痒そうに顔を顰めて俯く。
「俺心配になって、昨日も、今朝も、Aに何かあったのかって竹本先生に聞いたんだ。でも何も教えてくんなかった。……家庭の事情、の一点張りで」
「その言い方だと、先生方にはAの方から連絡がいってるようにも聞こえるが……」
「……雷門は今理事長代理でもあるのだったな。何か聞いてないか？」
「あ、そうだわ、そのことなんだけど……」
鬼道の言葉に反応し、木野は昨日のことを回顧する。
練習の途中、マネージャー三人で選手への差し入れにおにぎりを作っていた時のことだ。おにぎりを大半作り終え、音無が気分転換に外へ出ていったのを見計らって、木野は雷門に、神崎について問いかけた。
神崎がこのところ欠席していることは一年生は知らない。決勝戦前の大事な時期だ。ただでさえ決勝に対する緊張が張り詰める中で、一年生に余計な心労をかけさせたくはなかった。
木野の問いかけに、雷門は眉を下げて視線を下にずらした。
「ごめんなさい。私も詳しくは知らされていないの。パパは何か知っているみたいだったけれど、彼女のために話すわけにはいかない、って……病気や事故の類では無いとは言っていたわ」
どうやら雷門も神崎が数日間欠席し続けていることを気にかけていたらしい。力になれなくて悪いわね、と謝る雷門に首を横に振り、ありがとうと声をかけたのはまだ記憶に新しい。
雷門の言葉をそのまま四人に伝えると、風丸がほっとしたようにため息を落とした。
「病気や事故じゃ無いのか……ちょっと安心したよ」
「……だが流石に、一週間も連絡が取れないのは少し異常だな」
安心したのも束の間。鬼道はそう言うと腕を組み、豪炎寺もその言葉に賛成するように頷いた。話題が堂々巡りだ。神崎の無事を確認しないと不安を拭い去ることは出来ない。また俯き始めた面々と重苦しい空気に耐え切れず、円堂は頭をガシガシと掻いて叫んだ。
「っあ゛〜〜〜〜ッ！こんなんじゃ練習に集中できない！こうなったら一度Aの家に行って、あいつの無事を確認しなきゃ！」
円堂の言葉に四人は顔を見合わせ、数秒ののちに頷いた。
決勝戦の前だからこそ、友人が無事かどうかは確認しておかなければならない。放課後に集まろう、という円堂の言葉に反対する者はいなかった。
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彩夏(プロフ) - Aoiさん» 大変かと思いますが応援しています！ (2022年9月11日 10時) (
レス) @page24 id: 67c757144e (このIDを非表示/違反報告)
Aoi(プロフ) - 彩夏さん» 彩夏さま コメントありがとうございます。とても嬉しいです。本当にいよいよというところで、私も楽しみですしわくわくしています……。お待ちいただきありがとうございます。どうぞお楽しみにお待ちください。 (2022年9月11日 0時) (レス) id: f51011eb5a (このIDを非表示/違反報告)
彩夏(プロフ) - いよいよですね！展開が楽しみです！ (2022年9月10日 23時) (レス) id: 67c757144e (このIDを非表示/違反報告)
Aoi(プロフ) - ヒマリさん» ヒマリさま 長い間ご覧いただき、そして応援してくださり、本当にありがとうございます。拙い文章ですがお楽しみいただけたら幸いです。随時更新していきますので、どうぞお楽しみにお待ちくださいませ。 (2022年7月15日 20時) (レス) id: 0783a9abb5 (このIDを非表示/違反報告)
ヒマリ(プロフ) - 続編おめでとうございます。ずっと前から応援していた作品なのでとても嬉しいです。これからゆっくり読み直しにいこうと思います。これからも応援していますので、作者様のペースで更新して頂けますと幸いです。 (2022年7月15日 20時) (レス) id: ba87716a36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Aoi | 作者ホームページ：http://nanos.jp/aika398/
作成日時：2022年7月3日 2時
