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「あの、突然すみませんっ！此処、中学生くらいの女の子が住んでいたと思うんですけど……」
いち早くたどり着いた豪炎寺は、しかし男性の背中越しに見えた空っぽの神崎の部屋を見て絶句した。つい先週訪れたばかりの部屋なのに、生活していた跡が殆ど無くなっている。豪炎寺が言葉に出来ず立ち尽くしていることに気付いて、円堂が代わりに男性に問いかけた。遅れて風丸と木野が追いついた。
男性は鬼気迫る五人の様子に圧倒されていたが、雷門中のジャージであることに気付くと、合点がいったように「ああ、あの子の友達か」とほっとした笑みを浮かべた。
「すまないねえ。この部屋は先週で引き払われてしまって、彼女はもう此処には居ないんだよ」
どうやら、男性はこのアパートの大家らしい。ひょろりとした痩せ気味の中年だ。頭髪が薄く生えており、優しそうな表情を浮かべている。あの子、とは神崎のことで間違いないだろう。
「そんな……、引っ越したんですか？」
「さあ……詳しいことはよくわからないけど、急遽この部屋を解約したいという申し出があってねえ。もう戻ることもできないからと、家具たちをうちで引き取ることになったんだ」
家具を片付けることができなかったということは、相当急なことだったに違いない。いよいよ本格的に怪しくなってきた神崎の安否に、円堂たちは顔を青くする。その中で鬼道だけは、腕を組んで何かを考え込んでいた。
不安でたまらなくなり、円堂たちは大家に質問を次々に投げかける。
「あの、その女の子は今どこに？」
「知らないんだ。なにせ日曜に急に電話がかかってきたし、殆ど一方的な話だったから……」
「じゃ、じゃあ、その後彼女に会ったりは？」
「しなかったよ。それっきりだ」
「ッ連絡先は！？聞いていませんか？」
「それがねえ、僕にも分からないんだ。日曜も公衆電話からかけてきたみたいで……」
「……そうですか……」
大家も困惑しているようで、かりかりと頭を掻いて眉を下げた。
神崎はとても優しい子だったそうで、たまに大家の部屋までやってきては料理を分けてくれていたという。それが急に引き払うことになってしまったので、心配していたそうだ。
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彩夏(プロフ) - Aoiさん» 大変かと思いますが応援しています！ (2022年9月11日 10時) (
レス) @page24 id: 67c757144e (このIDを非表示/違反報告)
Aoi(プロフ) - 彩夏さん» 彩夏さま コメントありがとうございます。とても嬉しいです。本当にいよいよというところで、私も楽しみですしわくわくしています……。お待ちいただきありがとうございます。どうぞお楽しみにお待ちください。 (2022年9月11日 0時) (レス) id: f51011eb5a (このIDを非表示/違反報告)
彩夏(プロフ) - いよいよですね！展開が楽しみです！ (2022年9月10日 23時) (レス) id: 67c757144e (このIDを非表示/違反報告)
Aoi(プロフ) - ヒマリさん» ヒマリさま 長い間ご覧いただき、そして応援してくださり、本当にありがとうございます。拙い文章ですがお楽しみいただけたら幸いです。随時更新していきますので、どうぞお楽しみにお待ちくださいませ。 (2022年7月15日 20時) (レス) id: 0783a9abb5 (このIDを非表示/違反報告)
ヒマリ(プロフ) - 続編おめでとうございます。ずっと前から応援していた作品なのでとても嬉しいです。これからゆっくり読み直しにいこうと思います。これからも応援していますので、作者様のペースで更新して頂けますと幸いです。 (2022年7月15日 20時) (レス) id: ba87716a36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Aoi | 作者ホームページ：http://nanos.jp/aika398/
作成日時：2022年7月3日 2時
