学園の全てを知った少女part6 (ページ47)

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第280話ページ47

棗side

「今も昔もずっと、棗は問いかけてきたよね目で。そのたびに俺は強く何度も心の中でこたえてた。棗と出会ってこの学園に一緒に来たこと一度だって後悔したことはないよ」

「ルカ………本当は怖い。1年先の未来を考えることも……この心臓がいつまでちゃんと動いているのかそんな風に鼓動を確かめる瞬間も……でも、何よりあいつを守れなくなる自分になってしまう、その時が来ることが怖い………」

初めてだな。ルカにこんな………

「叶うなら、命を縮めるとしてもあいつを闇から連れ出したい。でも、どうしても捨てきれない自分がいる。あいつとずっと一緒に生きていく未来を………あいつの悲しむ顔だけはもう、見たくない。」

「棗、俺は頼りないかもしれないけど、二人の未来を心から応援してるから………その為なら俺にできることはなんだってするよ。力になりたいんだ棗の……」

「ルカ、頼みがある。近いうちにもしも俺の身に何か起こることがあればそのときはAを頼む」

クリスマスから、時間は過ぎ…………

アイツのいない正月を迎えた。

去年は変な粉のせいでくっついてたよな………

なんて考えながら"アイツ"を待ち伏せた。

「だーかーらー♡僕はホーントなーんも知らないんだって！知ってたとしても棗くんに話せることなんて………」

カマ口調うぜぇ………

念動力使ってフェロモンは避けるか………。

「お前がAや初校長に関する情報を知らずにいるなんてどんなアホでも信じるかよ……Aの母親のためにも死んだってお前はこの先自分なりのケリをつけるつもりなんだろ」