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135話 ページ4

ス、と背中を撫でた大河の手に、涙は溢れ、大河の胸をぬらしていて。


だけど大河は嫌がる素振りも見せず、抱き寄せてくれた。



「……もう、大丈夫」


大「今度は本当、だな?」


「うん、本当に大丈夫」



大河の胸からそっと顔を上げると、大河は顎で南ちゃんと恭介の方を指し示した。


行こう、その言葉で私も大河の後ろを追うように南ちゃんと恭介の方へと駆け寄る。



南「Aちゃん、ありがとう」



駆け寄ったかと思うと、全身にグッと重みがかかり、バランスを崩しそうになった。



南「私……、怖くて何も出来なくて。ごめん、ごめんね!」



抱き付いて来た南ちゃんの背中に手を回すと、私の背中に回された南ちゃんの手に力が加わる。




縋りつくような感覚で私を抱き締める南ちゃんに、本当に良かったって。



ストーカーの事で南ちゃんが不安になることも無くなり、これからは4人で仲良くやっていける気がした。




「南ちゃ、ん……苦し……」


南「あ、ごめん!」


大「力入れすぎなんだよ。な、恭介」



南ちゃんの抱き締める力の強さに声を上げた私に、謝る南ちゃんを笑った大河。


その大河が同意を求めようと恭介に目をやり、つられて目をやる。



恭「うん……」



けど、恭介の返事は曖昧で。


複雑な表情を浮かべたまま、私と大河と南ちゃんから目を逸らす。




「恭介……?」



覗き込むようにしながら、どうしたのかと聞くと、恭介は一度ギュッと目を瞑った。


そしてゆっくり目を開くと苦渋の決断でもしたかのように眉根を寄せ、眉尻を下げている。



恭「A、」


「何?」




そうして恭介が口にした言葉に、大河も、南ちゃんも、そして私も耳を疑った。



何がどうなって、そんな事を言われたのか。



これは夢で、悪い夢を見てるだけ?



だけど、その言葉に反応して急速に鼓動を刻むペースは上がっている。




これは現実で、空耳でもなんでもない。









確かに恭介は言ったのだ。

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設定タグ:幼なじみ , 取り合い , 純愛   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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れいか(プロフ) - 一日でこんなにたくさん書けて凄いです!更新頑張ってください! (2013年7月18日 21時) (レス) id: 6987978d75 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りょーくん | 作成日時:2013年7月17日 19時

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