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彼の家から出ていってもう2年は経った
空からは真っ白な雪が降り始めていた
〈Aさーん!〉
「あ、阿部さんおはようございます」
〈いやぁ、やっぱりここ寒いね!〉
「マフラーすごく可愛いです!」
〈ほんと!?これお気に入りなんだよね〜〉
買い出し帰りの阿部さんとバッタリ会う
私はあれから彼になるべく会わないとこを選んで、あー雪みたいかもなんて簡単な気持ちで北海道に来てしまった
働く場所もなかなか見つからなくて困り果てたところ、たまたま見つけた小さなカフェ
そこで阿部さんと出会った
阿部さんはしっかりしてるけどたまに抜けてて癒しの塊のような人
〈さぁ、今日も頑張ろうね!〉
「頑張りましょ!」
2年も経つと彼との記憶はびっくりするほどほとんど無くなっていた
それくらい今の生活がすごく楽しかった
〈これ良かったら食べて?試作品なんだけど〉
「これ阿部さんが、?」
〈二人しかいないんだから当たり前でしょ?疑ってるの?〉
「正直、、はい、」
〈ねぇ!〉
阿部さんとは康二くんとまた違った心地よさがあった
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作者名:かすたーど | 作成日時:2022年11月24日 15時