検索窓
今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:289,573 hit

Kの正体 ページ8

柊「動画を加工したのは誰だ?」


甲斐「言えねぇ……!」


石倉「甲斐!!!」


「甲斐くんは何かを守ってるんだよ。だから言えない」



甲斐に掴みかかろうとした石倉だったが、Aの言葉に手を止めた。



柊「甲斐」


甲斐「言ったら何されるか分かんねぇんだよっ……!!」



甲斐の脳裏に浮かぶのは、『K』との会話だった。



甲斐「俺がバラしたら、俺の家族が……Aが……!!」


「んえ?私ぃ?」



Aは少し顔を顰めたが、雰囲気を察してすぐに黙る。



柊「俺が何とかする」



泣いている甲斐の前にしゃがみこんで、目を見つめる。



柊「だから俺を信じろ」


甲斐「人殺しを信じろって言うのかよ……」


柊「……」



誰も何も言わない中、茅野が入って来た。



茅野「信じてもいいと思う。先生はきっと、誰も殺してない」


諏訪「…どういう事?」


茅野「昨日、下から声がして……それがずっと気になってたから、隙を見て美術室を見てきたの」


水越「それ本当…?蓮が、生きてるの!?」



水越はロッカーから降りて茅野に問う。



茅野「うん。他のみんなも無事だって」



あちこちから「よかった」などと安堵する声が聞こえる。



秋庭「でも…どういう事?」


茅野「中尾くんが言ってた。先生は、私達のためにこんな事してるんだって。だから先生を信じてほしいって」


立野「皆が生きてる……」


甲斐「だからって……1人の教師がどうこう出来る問題じゃねぇんだよ!相手は…っ」



柊「“ベルムズ”なんだろ?」



柊は最初から分かっていたかのように言った。


バッ!と甲斐は驚いた顔で柊を見た。



甲斐「!?何でそれを……!」


諏訪「!」



それは甲斐だけではなく、諏訪も同じように目を見開いて驚いていた。


Aはそんな諏訪を見て何かを考えるようにスっ、と目を細めた。


ベルムズを知らない魚住が「ベルムズって何?」と隣にいた須永に聞いた。



須永「この界隈を仕切ってる半グレ集団だ。Aと景山を拐おうとした奴等だ」


柊「ベルムズのKに景山の弱味になる動画を撮るように言われたんだろ?お前はKの正体を知ってる」



またもや『K』を知らない魚住が「Kって…?」と須永に問う。



須永「ベルムズのリーダーだ。その正体は一部の人間しか知らない」

よく話してくれた→←遅い



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (195 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
648人がお気に入り
設定タグ:3年A組
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作成日時:2019年2月3日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。