怒り ページ33
柊「『でも』じゃない」
そう言って柊はまた水越を突き飛ばし、彼女は扉に背中をぶつけた。
柊「この動画が世間に広まったら坪井先生がどんな目に遭ってたのかよく考えたのか?
なぁ!!考えたのか!?
お前の不用意な発言で身に覚えのない汚名を着せられ、
本人が!!家族が!!友人が!!
…傷つけられたかもしれないんだ」
呆然としている水越の両襟を掴んで言う。
柊「お前は取り返しのつかない事をやろうとしたんだ、なぁ!!分かってんのか!?」
柊から目を逸らすことができず、怯えた目で見ている水越。
若干彼女の呼吸が乱れているの気付いた。
「先生、あんまりやり過ぎたら水越ちゃんが……」
小宮山「もういいじゃん!!しょうがないでしょ!?結果やってなかったんだからもう許してあげなよ!」
中尾「そうだよ…涼音だって反省して……」
柊「目を覚ませ!!」
柊は水越を強くドアに突き飛ばした。
柊「何がしょうがないんだよ、おい」
柊は、水越の方に行こうとしていた中尾の肩を強く押すと、中尾は後ろにバランスを崩し、近くに立ってる人達はその場から少し離れる。
柊「何を反省してるんだよ!!お前ら…いい加減目を覚ませよ……!
変わってくれよっ!!」
柊の迫力に怯える女子達は何人か目に涙を溜めている。
柊「何がいけなかったのか、
上辺だけで物事を見ないで、よく考えるんだよ!
目の前の起こっているものを、ちゃんと目で受け止めて!!頭に叩き込んで!!胸に刻むんだよ!!
お前らそれをしないから何回も何回も同じ事繰り返すんじゃねえのか?
本質から目を背けたらダメなんだよ!!
……なぁ、水越!聞いてんのか?
お前に聞いてんだぞ!おい!!」
柊は水越に目を向けて近づき彼女の首に手を当てて扉を強く叩いた。
柊「水越!おい!!お前に言ってんだよ!!」
水越は声すら発せなくなり、ただ柊を見るしかない。
柊「ちゃんと頭に叩き込んだのか?なぁ?ちゃんと胸に刻んだ?
聞いてんのか!?」
「先生っ、さすがにそれは、」
止めようとしたが、柊はAの方を見て強く睨んだ。
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作成日時:2019年2月3日 19時