妹に巻き込まれました。【新旧生徒会長】 (ページ22)

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軽音部室にて。③ ページ22

それを尋ねようと口を開いた途端、また新たな人物が扉を開いた為、遮られてしまった。

？「あれー？無月ちゃんじゃん！
　こんな所で会うなんて奇遇だね。
　どうかしたの？」

あれ？羽風君だ。

どうして此処に居るのだろうか？

確か、彼は海洋生物部と言っていたはず。

？「その言葉、そっくりそのまま返すぜ。
　なんでナンパ野郎までいんだよ？
　槍でも降るんじゃねーの？」

羽「酷いなぁ、わんちゃん。
　俺だって同じユニットなんだけど？
　朔間さんが呼んでるって、
　どっかの煩いママに言われてさー。
　女の子が来るらしいって聞いたから、
　もしかしてと思って来たら、
　無月ちゃんがいたってわけ。」

？「無月？」

私「あ、私です。
　プロデュース科三年神代無月といいます。
　羽風君のクラスメイトです。」

羽「そうそう♪こっちは、わんちゃん。
　俺と同じユニットの二年の子だよ。」

大「だぁーっ！！俺は狼だ！！犬じゃねえ！！
　それに、俺様には大神晃牙っていう
　名前があんだよ！！ナンパ野郎！！
　いい加減覚えろっ！！」

羽「あーはいはい、わかったよ、狼君。」

二人の仲は良いのか悪いのか、傍から見てると非常に面白い。

でも、そうか、大神…狼、神様の遣い。

凄く良い名前の子じゃないか。

それだけでヤンキーという事なんかどうでもよくなる私は単純なのだろう。

私「宜しくね、おーかみ君。」

つい笑顔になって手を差し出すと、プイっと顔を背けられてしまった。

あれ……？なんか、可愛いぞ？

あの羽風君が、からかいたくなるのもわかる気がした。

羽「あれ？なんか俺に対してと
　わんちゃんに対してと反応違くない？」

私「自身の行動を振り返って下さい。」

羽「つれないなぁ。
　そんなところも可愛いんだけどさ。」

ウインク付きの羽風君の発言をスルーして、やっと本来の目的を尋ねる。

私「それで、レイさん？という方は
　どちらにいらっしゃるんですか？」

羽「無月ちゃんも朔間さんに呼ばれたの？」

私「まぁ、正確には、三毛縞君に、ですね。
　軽音部室へ行って、レイさんという方に
　会うように言われまして。」

羽「あ、俺と同じだー」

？「ほう、三毛縞君がかえ？」