三人が揃った日�� ページ34
深「…何これ。」
きちんと処方された日焼け止めを塗ってから、いつものパーカーを羽織り、日傘片手に準備万端で家を出ると、家の前には朔間家の所有する黒い高級車。
そして、さも当然のように助手席と後部座席に乗り込もうとする可愛い弟と兄様。
零「何って、車じゃよ？」
深「いやいや、わかるわ兄様。」
零「どこか具合でも悪いのかや？」
気遣わしげな顔をしてくるが、違うんだ兄様。
深「ここは、三人仲良く
電車を使って行くところではないの？」
凛「それじゃ姉者、辿り着けないでしょ？」
深「う、」
零「ぶっ倒れるのが目に見えとるしのう。
……仕事前に、無理はさせぬよ？」
可愛い凛月には心底呆れた顔を向けられ、兄様は有無を言わせない満面の笑み。
あー…これは、逆らえないわ。
電車に乗ってみたかったのに……
少し唇を尖らせて拗ねてみせると、凛月が日傘を差掛けたままドアを開け、兄様が私の手を引いてエスコートしてくれる。
あぁ全く…二人は、いつの間に、こんな紳士な仕草を身に付けたのだろうか。
何だか少しそれが気に入らなくて、素っ気ない態度のまま、それらのエスコートを受け入れた。
でも、ま、二人の態度に免じて、今日は我慢することにしよう。電車に乗る楽しみは、また今度にとっておくことにする。
私のご機嫌取りだとわかっていても、やはり嬉しいものは嬉しいのだ。
でもやっぱり、私の内心を見透かしたように兄様が微笑んできて少しムカついたので、車に乗り込む時に、軽く足を踏んでおいた。
そして、凛月の仕方ないなぁ、と言わんばかりの笑顔と、少し困ったような兄様の笑顔に、私も思わず笑顔になる。
やっと、ちゃんと三人が揃ったような気がして、胸が一杯になった。
深「今日は宜しくね♪兄様、凛月。」
零「こちらこそじゃよ♪」
凛「ふふ、姉者もね♪」
二人のファンには少し申し訳ないけれど、めちゃくちゃ自慢したい。
今日も私の兄弟が、こんなにも格好良い…！！
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ウグイス(プロフ) - ナツさん» ありがとうございますっ！！そう言って頂けるなんて、感激です！！ (2018年3月24日 10時) (
レス) id: 4cecdb7e61 (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - 深月さんカッコいいですね！ああいうキャラ私大好きなんです！頑張ってください！ (2018年3月18日 23時) (レス) id: d5650580fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キャベツの芽 | 作成日時：2017年11月11日 16時
