第225話 ページ30
「私たちもそこへ向かいましょう！」
「そスね.....」
天馬の安全のために数人残り、他は呪力を感じる方。
おそらく、ろくろと紅であろう子の元へ向かうことにする。
『！』
「「「「！？」」」」
「「「「「！！？」」」」」
「こいつら......！？婆娑羅と一緒に逃げたケガレか！！」
「まだこんなに残ってやがったのかよ〜〜〜〜っ！！」
私たちの後ろから現れた巨大なケガレ。
先程、現にいたであろうケガレ達だ。
「先程のケガレ達も含め.....と言うことですかね....」
『うん。その可能性はあるよ....。それと』
この近くで婆娑羅が操っているように思える。
こんな時にケガレって、タイミングが最悪だもの。
すると、ケガレの様子がおかしくなり、腕や脚が変化していき、現れた時よりもさらに体が大きくなった。
叫びながら、こちらに攻撃してこようとしたケガレ。
だが、何かに気づいた巨大なケガレは攻撃を、止め此方に鎌のようになった腕を振り上げてくる。ケガレは、横になっている天馬とその近くにいる私と恵治さん、未来に気づいたのだ。
まずい！
速さも威力もあるこの攻撃。
天馬達を守りながら、攻撃を防げることは難しい.....。
けど、やるしか！
やるしかない！
未来も霊符を構えて、呪装する。
「恵治さんっっ！！」
「........！！」
『！』
......帰ってきた.....！
ヴォゴッ！！！！！
鎌を振り上げようとしたケガレの体が一瞬にして、倒され、祓われた。突然のことで驚く一同。
私と恵治さんの視線の先には、彼がいた。
「鵜宮天馬くん。君はひとつ........重要な思い違いをしている──────！！」
「........─────！！.....この大馬鹿っ野郎....が！！」
「士っ.....」
紅の翼を持ち、宙を舞う。
ああ、帰ってきたんだ！
私の大切な幼馴染、友達が！
『士門！！』
「たとえ両脚を失おうとっアイツの信念を断ち切ることは出来やしないっ！！」
君を止めることはできない。
彼のプライドは、信念は決して揺るぐことはない。
「姉様！」
『うん！帰ってきた！昔から、カッコいい奴が....！』
翼は舞って、カゲレを斬りさいていく。
『おかえりっ.....！！士門っ！！』
おかえりなさい、幼馴染。
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作者名：夏菜沙 | 作成日時：2021年10月1日 18時
