第222話 ページ27
悠斗が叫び声をあげ攻撃を再開させる。攻撃をかわしても追いかけてくるため走りながら詠唱する。
「(よくわかんないけど、紅緒が来てからスカンピンだった呪力が少し持ち直してるな.......！ありがてぇ......まだ戦える─────！！ありがてぇ！！)
ドッドドド！！！
ビュッ──！！
「無刃・氷輪椿、反ばい・むら雨の型！！！！」
ろくろの遠距離攻撃の後に紅緒が至近距離で攻撃を叩き込む。だが、悠斗からお腹に重い一撃を入れられた紅緒はその場で倒れる。
「こっちだああっ馬鹿兄貴いいいいいいっ！！！！」
小石を中に投げ、構える。
倒れている紅緒を見て、彼女の名前を呼び
「「
「(黒い気を今度はっ......剣の様に飛ば)！！」
ばっ！
首を捕まれ、地面に叩きつけられた紅緒。
すると、紅緒の脳内に悠斗の記憶が入ってきた。
「......べに......に」
「！？」
「......して、も゛う゛殺.....じで、紅緒......願」
「！」
「おぉ〜〜〜......らっ！！！！」
ゴッ！！
「ろくっ.....」
ろくろは、紅緒の上にいた悠斗を殴って飛ばした。
「応っ！！任せろ任せろっ」
立ち上がろうとした紅緒は、先ほどうけた攻撃により立つのに時間がかかってしまう。
「かはっ......っは！」
ビギ.....ビギ.....
ズ.....ズズ
「！？......う......ぁぐっ.....」
紅緒の姿が一瞬ケガレの姿に変わり始めてしまった。
「(いけない.....！！呪力っ......を乱れをっ整......えない....と！)」
息を整え、徐々に元の姿へと戻っていく紅緒。
すぐに立ち上がり、ろくろの方を見る。
ろくろは悠斗に連続で攻撃を打ち込んでいた。
ゴキッ！！
「
グボオォオオオ！！！
「(─────.......本っっっっ当にもう、お前はいっつもいっつもヒトを小馬鹿にした態度で！何でも知ってる風な顔して！誰にも頼ろうとしないで！)」
理性を失いながらろくろを狙い攻撃する悠斗にろくろは拳を構える術を繰り出す。
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作者名：夏菜沙 | 作成日時：2021年10月1日 18時
