第159話 ページ14
鵜宮天馬side
「(うるせぇなあ、だから誰も別に最強なんてこだわってねぇよ......)」
俺は最強になる気もない。
ただ、周りが勝手に″最強″と呼んでいるだけだ。
世界の平和のためとか使命感があるワケでもねぇ。
誰かがやらないといけないからなんて義務感も別にねぇ。
祓って祓って祓いつづけることが己の存在を証明するものであるならば、ただ全力で祓いつづけるだけだ。
「(......でも、アイツに、たった一人の奴のために......彼方に俺の存在を、俺を一番に見てほしい.....)」
柄にもなく思っちまうのは、そんな想い。
求めてしまうのはたったそれだけ。
気がつくとアイツは笑って俺の隣を、前を歩いて、アイツの言葉に一喜一憂する。俺は単純なって思う。
「.........(望むな、願うな、求めるな)」
望んで、願って、求めてしまう。
「(僕ノ孤独ヲ理解シテクレル人ナンテイナインダ)」
「天馬っ覚悟!!」
『.....っ.....!』
──────────
「俺がお前の前からいなくなることはないっ」
──────────
わかってんだよ。
──────────
『私は貴方の側にずっといる。.......どこにも行かない!』
──────────
知ってんだよ。
だから____________、
ガシッ!!
「!?天.....!!?」
「強くなったな、士門......」
「........天......馬.....?」
未来を見ているお前に
___________託すんだ。
「調子にのってんじゃねぇぞ!トリ丸ぅぅぅぅっっ!!!!」
『!?』
「なっ.....!?」
「遊びはもうやめだっ!貴人明鏡符」
『何を考えているの!?』
「馬鹿なっ.......何を考えているっっ天馬っっ!!!!」
「(悪いが決めたことだ。......本当はお前の先もどうなるのか知りたかったが、生憎この目にはお前は映らない)」
知ることの出来ない奴。
最も知りたいと思ってしまう奴。
なのにお前については何も知れない。
それは彼方が、石鏡悠斗同様に
_____________特異点だからなのか......?
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れい(プロフ) - コメント失礼します。オリフラが立ったままになっているので、フラグ解除をお願いします。 (2021年8月19日 16時) (レス) id: d1cecbd3a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏菜沙 | 作成日時:2021年8月9日 23時