月姫の陰陽師肆 (ページ10)

今日:2 hit、昨日:8 hit、合計:14,874 hit

第155話ページ10

連続攻撃の威力で士門が武舞台から落ちた。

『今は降天迦楼羅(ごうてんかるら)じゃないから士門は飛べない！！』

「怒涛の連続攻撃～～～～～～っ！！！！あまりの威力に斑鳩士門様生身のまま場外へ落下～～～～～～っっ」

天馬ら、落ちた士門を追おうとはしない。
........その必要がないから。

「いちいちそんな面倒な真似するかよっ！ばっ！！！」

ビュゴオオォ！！！！！

『凄い風！！！』

「でっ出ました～～～～～～っ！！鵜宮天馬様の最強たる所以っ。霊符・呪文詠唱を必要としない術の発動っ！！」

霊符・呪文詠唱を必要としない術を発動し、武舞台脇から強い風が上へと吹き荒れる。

「上昇する風と共に斑鳩士門様が武舞台上空に！────あの姿はっ十二天将"朱雀"の呪装朱染雀羽の真骨頂″降天迦楼羅(ごうてんかるら)″ですっ！！」

「そうだ。それでいいんだよ、トリ丸！てめぇら路傍の石は必死こいて岩の振りするしかねぇだろうが！」

「赤てい無限屏風(せきていむげんびょうぶ)─────・改(あらため)、鬼哭雷鷹之扇(きこくらいようのおうぎ)」

ギュオ！！！

「新技っ！！」

新技を使い、四本の刃が出現。すばやい速さで攻撃している。本来三十六本だったはずの刃の数を減らしたことによって、刃の大きさと威力が上がっている。

「(しかも、一本一本の精密動作性(細かい動き)も上がってんな─────まあ、全部ひっくるめて言や)鬱陶しいっっ！！！！」

ゴゥ！！！

「！！」

「多少の「成長」はしてやがるみてぇ......「変化」は少しもして(中身は何ひとつ変わって)ねぇなっ.......！！」

『！！(あれは！！ヤバい、間に合わない！！)』

「遅え......！！！！」

ドンッ！！！！

ぶしゅっ!!!

「......！！ぐあっ....！！！」

「士門っ！！！！」

霊符も呪文の詠唱も必要としない呪装で士門に傷を与えた。

「霊符の名は「覇刃顕符(はじんげんぶ)」！！最強″貴人″の呪装を「貴かく人機的(きかくじんき)」！！その圧倒的″力″の前に死角はありませんっ！！」

天馬と士門が戦い続ける中、実況の人が天馬の霊符と呪装について説明している。

　