第140話 ページ42
午後の部、第二試合が始まった頃に過去さんと境さんが医務室に入ってきた。治癒の呪をかけてくれた人の腕がいいため、傷も残らないとのこと。
過去さんのお陰かな?
昔から、上手いから治癒の呪。
境さんは結界を張るのが得意だった。
二人には相当心配をかけてしまい申し訳ない。
「焔魔堂の試合まで寝ていろ。それと少しでもお腹に入れておけ」
「はい!彼方が好きな抹茶プリンだよ〜」
『えっ!?』
境さんの手には抹茶プリンの箱が....!
「怪我人に抹茶プリンはどうかと思うが.....」
『(そうかも知れないけど、私的には全然オッケーだ)ありがと、境さん!!』
スプーンを手にとり、早速食べ始める。
『スッゴく美味しい〜〜〜!!(ニコニコニコッ』
「(うちの妹可愛い〜!)」
「(彼方様可愛い〜〜〜ですっ!)」
やっぱり抹茶プリンは美味しいっ!!
マジで美味しいよね、抹茶プリン!
第六試合のろく達の番まで眠っていろと言われた私は素直に
寝ることにした。少しでも休息が私には必要なためだ。抹茶プリンも食べて、絶対に寝れる。
──────────
第五試合が終わった頃に起こされた私。
久世が私を起こしてくれたのだ。
ゆっくりと上半身を起こして、布団から出て靴を履く。立つ時に少しフラッとしたがすぐに体勢を立て直して歩き出す。
『久世も行く?』
「いえ、私はまだ動けなくて.....」
『そっか、無理しないでね』
「はいっ!彼方様も無理はなさらないでくださいね」
『うん、無理しないように(なるべく)するよ』
通路を歩いていくと、徐々に太陽の光が射し込んでくる。段々と聞こえてくる歓声。
「彼方」
『士門!君もろくの試合を観に?』
「ああ。それより、お前の方は大丈夫なのか?」
『ん〜?まあ、大丈夫かな(大丈夫にする)』
観客席の入り口の近くにいた士門。彼は私と小幅を合わせながら、歩いてくれる。何かあった時のために準備してくれてるのかな?なんて幼馴染はすごいし、頼りになると改めて感じた。
『お、ここ空いてるね』
「気をつけて座れよ」
『うん』
少し痛むが気にせず腰をおろして、ワクワクと次の試合を待つ。試合前に激励したかったけど、できなかったので試合では全力で応援する。
44人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひーちゃん - リメイク前から読ませていただいていますが、とても面白いです!無理せず更新頑張って下さい。応援してます。 (2022年4月5日 17時) (レス) id: fdbe555570 (このIDを非表示/違反報告)
夏菜沙(プロフ) - コメントありがとうございます!更新頑張ります! (2022年2月26日 17時) (レス) id: 6b5f9c4200 (このIDを非表示/違反報告)
オタク - すごく面白いです!!!!!!無理せず更新頑張ってくださいッッッ (2022年2月22日 18時) (レス) @page10 id: 069b2b7513 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:夏菜沙 | 作成日時:2021年7月31日 17時