第96話 ページ48
「お〜〜いろくろ〜〜！彼方〜〜！」
「『！』」
呼ばれた方を見ると星火寮の皆や清弦さん、紫さんも空港にお見送りに来てくれた。
「気をつけて行ってこいよ」
『！......はいっ！』
見送りに来てくれた清弦さんに頭撫でられた。
ゆ、夢っ！？いや、マジもんだ！嬉しい！！レアだ！！
『！』
そして、彼らの中には紅の姿もあった。亮悟さん達と言葉を交わして、端の方にいる紅に駆け寄る。
『良かった。紅、元気になったんだね！』
「はい......ご心配をおかけしま......した」
『ううん。全然だよ。元気になってくれて良かった！.......その髪飾り、ろくが見つけて紅に渡したんだね？』
「！......はい。でも、何で......彼方さんが.....知ってるん......ですか？」
『ん〜〜？なんとなく、かな？ろくがここ数日何かしてるのは知ってたし.......。ろくが学校休んでその桔梗の髪飾り探してたんでしょ？』
髪飾りに触れながら、私の言葉に頷く紅。当たった。病院にいる時、髪飾りが近くになかったから失くしんたんじゃないかなと思ったいたけど、本当になくしていた。それをろくが禍野で探していたんだと思う。見つけた髪飾りを紅に渡したと。
『似合ってるよ』
「ありがとう.......ござい......ます！」
『ふふ、じゃあ私も島で紅を待ってるね！』
「！！.......必ず......行きます！！」
まっすぐな目をする紅。
『(うん！.......これなら、大丈夫だね......！)』
すごいな
「そろそろ行くぞ」
士門が私達に出発を知らせる。
「うんっ。そんじゃあ......」
出発の知らせと共に皆の方を向く。
「『行ってきますっ！！！！！』」
「「「「行ってこぉい！！！」」」」
この世界に生まれて、
記憶を失って、ろくろと出会って、
星火寮で暮らして、
繭良や紅緒と過ごして、陰陽師を再び初めて、
そして、これから........失くした記憶を取り戻す。
私の過ごした島での日々を。
私が転生した場所を思い出を。
『逢えるかな？』
記憶の中に時折現れる、貴方に。
風に揺られたリボンに触れた。
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夏菜沙(プロフ) - ありがとうございます！嬉しいです！！ (2021年7月31日 13時) (
レス) id: 6b5f9c4200 (このIDを非表示/違反報告)
346 - なんで評価低いのかわからない！面白いです！！これからも頑張ってください！ (2021年7月30日 0時) (レス) id: b132005490 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏菜沙 | 作成日時：2021年7月22日 16時
