第49話 ページ1
心配して、私の方に駆け寄ろうとしてくれるろくろと紅。私は自分の心配より、二人の心配だ。嫌な予感がしていたために二人の姿が見えた事は嬉しい。
『良かった無事だっ、たｯｯ.....！？(ｿﾞｸｯ』
二人の無事に安堵した束の間、背筋が凍った。
「..........ハハハハハッ！！なんだ、生きてるじゃないか！！あの時、俺が殺したと思っていたがっ......！！」
『！(何......？)』
ろくろや紅緒とは、全く違う声音が聞こえた。
心臓がうるさい。
血が沸騰するように熱い。
足が、全身が震える。
婆娑羅.......だ......。
........怖、い。
でも、.........どこかであった事がある気がする。
「久しぶりだな！」
『.......誰？』
震えを抑え、思った事を口にする。
「おいおい、俺を忘れたのか？殺しあっただろ！？」
『........殺し.....あい.....？』
「お前の片方の目、潰してやっただろう？」
『！.....右......』
「！？」
「！(彼方さんの.....右目は.....義眼....だった、の.....？！)」
思わず右手で右目に触れた。私の右目は義眼だ。六年前、清弦さんに助けられた時には既になかった。
「本当に忘れたのか！せっかく、お前にやられた傷が癒えったっていうのに......！」
『やられた？.......私に？』
こんな強そうな奴を私が？
「姉ちゃんと戦った事があるのか！？」
「彼方........さんは、元々陰陽師だから島であった事があるの......かも！」
この婆娑羅は、私とあった事があるの？
「どうしたら、思い出すか........。あ、わかった！..........お前の大切な奴を殺したら......戻るか？」
『........は？』
婆娑羅が言った言葉をすぐには理解できなかった。
何を言っている.......の？
『.....ｯ.......!!!!』
「姉ちゃん!!.....ｯ.....!!」
「二人ともっ....！！？」
一瞬のうちに蹴られて、飛ばされた。ろくろも私の名前を叫んだ後に蹴り飛ばされた。焦った紅緒が私達の方を見た瞬間に、殴られる。ろくろは婆娑羅に首を捕まれて掲げられた。
「お前の大切なモンはこいつだろ？」
『......何、言って......？』
目の前の婆娑羅は何を言っているのだろうか？
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夏菜沙(プロフ) - ありがとうございます！嬉しいです！！ (2021年7月31日 13時) (
レス) id: 6b5f9c4200 (このIDを非表示/違反報告)
346 - なんで評価低いのかわからない！面白いです！！これからも頑張ってください！ (2021年7月30日 0時) (レス) id: b132005490 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏菜沙 | 作成日時：2021年7月22日 16時
