第87話 ページ39
ゴガアッッッ！！！！
「！」
フラリと紅緒の重心が揺れ、共振をして放った攻撃をした後、紅緒が気を失い再び倒れた。
「紅緒！？しっかりしろよっ......！(______ってよく見たらこいつも大概ボロボロじゃないか.....。こんな状態でかけつけてくれたんだな.....)かっ......」
ぶぼっ！
紅緒の狩衣の胸の辺りが破けていたため、鼻血を出したろくろ。「どういう戦いすればこんな格好になるワケ！？」「どうした焔魔堂！！深手か！？」と鼻血を出したろくろを心配する士門。
「いや.......そういうダメージじゃ」
「ひひ.......」
ばっ！
「救えねぇ〜〜──うん.......つくづく救いようのねぇ存在だなてめぇらはよぉ.......足掻いてもがいて生きながらえて.......わざわざ戦いつづける道を........苦しい方を選ぶなんざなぁ」
「........ずっと平和でいられるんなら誰も、苦しい方なんて選ばねぇよ________でも、自分が戦わなきゃ大切なものが全部失くなっちゃうって言われたら千年でも一万年でも俺たちは戦いつづけるよ！」
「_______.......ひひ.....最後までムカつくガキだ。_______まあ今となりゃ......全部どうでもいいけどな......」
禍野の空を見る聖丸。
「は........汚ねぇ空だなぁ(......なぁ、氷鉋.......)」
聖丸の体は動かなくなった。
「........う、動かなくなった......？(いやでも体はまだ消えずに残ってる！油断は出来ねぇ！！)」
霊符を構え、いつ攻撃されてもいいように備えるろくろ。
「もういい、ろくろ。相手の呪力をよく見ろ。そいつはもう死んでる」
「え？そ.......そんな筈ないだろ？普通ケガレを祓えばセーマンが浮かんで消えるじゃん.....？」
「婆娑羅より下位のケガレはな。.........見ろ」
「？」
「死んで肉体が消滅するのは脅威度A・真蛇まで、ケガレの最上位婆娑羅に限っては、その命が終わった時、肉体は消えずにその場に残る」
消えることなくその場にあり続ける婆娑羅。
「え.......？ちょ....俺はケガレを"祓ったんだろ？"死ぬ"とか"命が終わる"とか......それじゃまるで俺たちと一緒じゃん.......！？」
「それが奴らの特性というだけだ。しくみはわからないが人に仇為す化け物には変わらない.......不必要に重く受け止めるな」
「.........！」
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夏菜沙(プロフ) - ありがとうございます！嬉しいです！！ (2021年7月31日 13時) (
レス) id: 6b5f9c4200 (このIDを非表示/違反報告)
346 - なんで評価低いのかわからない！面白いです！！これからも頑張ってください！ (2021年7月30日 0時) (レス) id: b132005490 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏菜沙 | 作成日時：2021年7月22日 16時
