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第11話 ページ13

言い訳をするろくに家にあるバケツやら招き猫やらが投げられる。今の言葉は、ろくが悪い.......。それに泣いている紅が可哀想。紅は、キッとろくを睨みながら星火寮に入って行った。それに続き、皆も家に入って行く。庭に残っているのは、吊るされている(色んな物を投げられた)ろくと私だけ。



「姉ちゃ〜〜〜ん!下ろしてくれよ........」

『無理かな。それは、私にじゃなくて紅に言って』

「そんなあ〜〜〜!!」



縁側に腰掛け、ろくろを見ている。こればっかりは、ろくと紅の問題である。ろくろが吊るされているなか、家の外で男の人達が数人誰かを探している様子だった。その人達は、すぐ目の前で吊るされているろくと私に「変な男を見なかったか?」と聞いてきた。



「変な男?」

「背が高くて、メガネをかけてて」

「女みててぇに髪が長い.......パンツ一丁の男!」

「はぁ!?」

『(変態!?)』



えっ!?

途中まではただの男の人だったのに、最後のパンツ一丁の男って特徴で変態に早変わりなんですけどッ!?見ていないので頭を左右に全力でふった。というか、そんな人を見かけたら、おまわりさんに電話してる。



「それに変な男じゃなくて変態だろ」



ろくも私と同じ事を思っていたらしい。
再びろくの言葉に頷く。



「そんな奴見かけたら一発でわかる......ん?」



話をしているろくが途中で何かに気づいた。
気になって私もそちらに視線を向けた。

あ.....。



「しぃ〜〜〜〜」

「『(いたあああああああっ!!!!!)』」



男の人達が言っていた特徴に全て当てはまる男の人が家の敷地内にいた。変態だ。しかも、気づいた私達に言わないように口に人差し指を当てている。黙っていてほしいらしい。男の人達が、向こうの方を探しに行く様子。去り際、めちゃくちゃ物騒なことを言っていたが、聞かなかったことにしよう。



「あははは、行った行った♡ありがとう少年、お嬢さん、匿ってくれて☆」

「『匿ってません/ねぇよ!!』」

「呆気に取られてただけだよ、この変態野郎!!」



これはあれかな??
警察に通報した方が良いやつかな!?

ろくが変態の男の人に不法侵入と叫んでる。じゃあ、やっぱり通報!?でも、この人、悪い人ではない.....かな?いや、変態だけど.......変態だけどもッッ!!



 

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作者名:夏菜沙 | 作成日時:2021年7月12日 20時

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