緑の瞳は欠片を探す 《４》

◇力をおさえる ページ31

「(.....！)」

『(お願い....)』

「(.....はぁ、わかりましたよ....)」

『(！.....ありがとうっ.....！)』



私の中にいるヨゾラに御礼を言う。
ありがとう、私の半身。



「(気をつけてくださいね....)」

『(うんっ)』



アイチの手を握り、意識を集中させる。
私の意識をアイチの中へ。

精神旅行だ。

......すみません、シリアスを今壊しました。
マジですみません。



『！』



行けるっ！！

待ってて、アイチ！
私が君の力になるからっ！！






──────────






先導アイチside



『アイチっ！』

「カサネさん？何で」



僕、タクト君に.......。



『時間がないから、手短に言うよ。私は今、アイチの意識の中にいるの』

「え？」

『アイチ。......君は世界の崩壊を、コーリンさんを、......櫂の元へ、櫂を元の櫂に戻したい。そうだよね？』

「.....はいっ....！」

『なら、私がアイチの中の″Я(リバース)″化を抑える』

「おさえる？」

『うん。なんか知らないけど、私にはそういう力があるらしいの。......私の体は、私の半身であるヨゾラに任せた。君のこと、助けてくれるよ』



僕の手を握り、真っ直ぐと僕を見るケイさん。でも、それはカサネさんが″Я(リバース)″化するってことに.....。



『私も皆の力になりたいの。アイチの力に』

「カサネさん....」

『だから、大丈夫！.....櫂を、私の友達を、よろしくね』

「はいっ！カサネさんも無茶しないでくださいね」

『うんっ！』



カサネさんは笑顔で頷くと僕の方に手差し出す。
するとそこに赤い光が集まっていく。

暗い闇の赤い光。

その光はカサネさんの手の中に収まる。



『いってらっしゃい！アイチ！』

「っ....はいっ！行ってきますっ！」



彼を止めるために、櫂君を取り戻すために。
タクト君にもらったこのカードで守ってみせるっ！！



『さて！君にアイチの邪魔はさせないよ！私が押さえ込むからね！勝負、″Я(リバース)″！』



頑張れ、アイチ！
皆をお願いね！！
　





　



　


　




　


　
　



　


　


　


　

　
「ん....」

「先導君っ！目が覚めたんですね！！」

「(上手くいったのですね.....)」


　

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