◇会えていない日々 ページ7
ここ何日か、カードキャピタルのアルバイトを休んでクロノと久しぶりに遊んでいた。
そして、今日はカードキャピタルのアルバイトの日。
学校が終わり、そのままお店へ。
「こんにちは」
『いらっしゃいませ』
いつもより元気がないアイチが入ってきた。さっききたこちらも元気のないカムイと合流して話始めた。
「あ、お兄さん」
「.....あのミサキさんは？」
『ミサキなら、体調が悪いって言って今日は休みだよ』
「そうですか.....」
「帰った方が良さそうです.....」
そう言って、アイチとカムイはお店を出ていく。
シンさんから話は聞いたけど....。
どうやら、私がカードキャピタルを休んでいる間にアイチ達かをミサキの記憶力について言ってしまったらしい。それは、ミサキにとって触れて欲しくない話題だ。
地区大会の日のこともきっとアイチ達は知ってしまったのだろう。
ぎゅっ。
制服のポケットに入っている巾着をさわる。
その中に入っている大切なモノを思い浮かべた。
『(いつ、渡せるようになるかな.....)』
──────────
──見てみて！！──
どうしたの、ミサキ？
──これ、お父さんが私のために作ってくれたデッキなの！！──
そうなの！良かったね、ミサキ！！
──うん！これでカサネともファイト出きるよ！──
だね！！
──────────
脳裏に映るのは、小さい時の私達。
昨日のことのように思い出せる光景。
ミサキがあの頃の楽しかった記憶、嬉しそうな記憶.......、
を思い出してくれるといいんだけど.....。
手を動かしながら、二階にいるであろうミサキを思いながら作業した。アイチ達が帰った後に、新作のパックと構築積みのデッキが届いたのだ。
そのため作業中。
「あの....」
「はい、いらっしゃい...！」
『いらっしゃいませ.....て、エミちゃん』
自動ドアから来たのはエミちゃんだった。
珍しい.....。
どうしたんだろう？
「こんにちは.....。あの、ミサキさんいますか？」
「ミサキなら体調不良でお休みなんです」
『でも、多分そのうち来ると思うよ』
さっき、シンさんが呼んだし.....。
それに今はアイチ達がいないからね。
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作者名：夏菜沙 | 作成日時：2021年11月6日 19時
