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◇黒き騎士 ページ23

ボヤァ....。



『!(まただ.......)』



左目がぼやける.....。

何で?
何かに反応してるの.....?



「常闇より現れし、漆黒の亡霊.....!ライド!″ブラスター・ダーク″!」

「う、嘘だっ!」

「なんだ!?あのユニット!?」

「″ブラスター・ブレード″じゃねぇか.....!!」



違う....!

あれは.....、



『(″ブラスター・ダーク″.....!)』

「カサネ!」

「ミ、ミサキさん?どうしたんですか?」



テレビを見て驚いたミサキが私の方を見た。



「......雀ケ森レンが持ってるあのカード.....″ブラスター・ダーク″は......カサネがあげたの.....?」

「!....え」

「なっ!?....どういう事だよ、それ」

「昔、私は″ブラスター・ダーク″をカサネが持っているところを見たことがある。......しっかりと覚えてる」

『......うん。あの″ブラスター・ダーク″をあげたのは......私』

「!?」



あの日。
彼に似合うと、彼みたいだと思ったから、彼に渡した。

黒き騎士のカード。






──────────






優勝したのは、チームFFAL4。

ステージの上で花束をコーリンさんからもらっているところを森川が涙を流しながら羨ましそうに観る。アイチ達が勝ってたら、俺がもらったとか絶対にないことを言うマケミ。その言葉でアイチ達の顔が再び暗くなる。



『そういうセリフは戦ってから言えよ』

「あはははは.......(怒ってらっしゃる.....)」



あ、ヤバいつい言葉使いが荒くなってしまった.....。


アイチの表情に今度はカムイが自分を責め、ミサキも自分がアーちゃんに負けたことに責任を感じている。

シンさんが暗い皆をフォローする。そして、どこからか海の写真が乗っているプリントを見せてきた。



「夏といえば海!!」

「海と言えば海水浴!!」

「キャンプで花火で夏休みーーー!!」

「いいねぇ!気分転換か!な、アイチ!きっと楽しいぞ!!」

「.....ごめん」

「お兄さん!!」



走ってお店を出ていったアイチ。



『ミサキ!ちょっと、出てくる!』

「わかった....!」

『三和!櫂呼んでくるんでしょ!それまで、私が話してるよ』



エプロンをカウンターに置き、お店から出て、アイチのいそうな公園に向かった。



「アイツ、よく俺が櫂を呼ぶことがわかったな......」




 

◇隣にいたい→←◇本気じゃない



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作者名:夏菜沙 | 作成日時:2021年11月6日 19時

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