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美園湖羽side



『予想以上に時間かかった.....』



久しぶりの取材にこんなにも時間かかってたっけ?という事を考えながら一年生の教室に向かった。放課後連絡する暇なくしおりんと千歳と共に取材を受け、色々と疲れた。

記者の人は箱根学園来てからずっと同じ女性の記者の人。
おっとりしている見た目なのに記者としては優秀だとしおりんが言っていた。ちなみにしおりんの高校時代の後輩らしい。



『(補習ってもう終わってるよね?)』



思ったよりも待たせてしまってる。
学校の校舎内にはもう人はいない。部活に行ったり、帰ったりした後の校舎は静かで寒い。

チャリ部は今日部活は無いらしいので補習終わった後、多分教室で待っててくれていると思う。そろそろ防寒着の用意をし始めなきゃだなあって思う気温で窓の外を見ながら思えば目的の教室についた。扉の前について、一回深呼吸をする。



ガラッ。



『ごめん、遅くなっ..................あれ?いない?』



一年生の真波がいるであろう教室に向かい扉を開ければ、そこはすっからかん。誰もいなかった。え?え、え、え??何でいないの??と教室を見渡して確認してもいなくて......。

え、本当にどこ行った......?

教室から出て、廊下をキョロキョロと見渡す。
どこかに行ってるとかじゃなくて......。



『............これは各クラスの教室を片っ端から確認するしかないな』



思い立ったら即行動。
まず一年生の教室全部を確認、残ってる生徒もいないのである意味スムーズに終わる。二年生の教室にはまだ残っている生徒がいて、勉強していた。

さすがにここにはいないよな.....と思い最後は三年生のクラスを見て回った。三年生の階は人の気配がしなくて静か。ここにいるのか?と思いながら確認していき、最後はうちのクラス。

尽達が「今日の放課後、福を除く俺達で話すことがあるのだ!」と観光の雑誌を見せられた。

あれは多分、皆で計画してどこかに遊びに行く予定なのだろう。詳しくはわからないけど、楽しそうだったもの尽八。
彼らはもう帰っているだろう。

ガラッと扉を開けて、自身のクラスの教室に入った。



『!』



.........あ、いた。
窓側の席に見慣れたアホ毛をピョコンとさせた箱根学園の制服を着た生徒がいた。



 

◇返事を返しに来たんだ→←◇困らせるのが恋と言うもの



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作者名:夏菜沙 | 作成日時:2022年11月28日 21時

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