◇応援の力 ページ39
美園湖羽side
決勝戦は3セット先取5セットマッチ。
1セット目、2セット目、4セット目を箱根学園が取ったために四試合で試合は終わった。表彰式を終えて、メダルと優勝カップをもらい、春の高校バレー全国大会への切符を手に入れた。
『やっぱり、ねねこちゃん達のチアがあると強豪校ぽいよね』
「実際、私達強豪校でしょ」
「インターハイも春高も出てるんだから」
強豪校って言うと白鳥沢とか梟谷、稲荷崎とかの方が強豪！！って感じするからなぁ。てか、このチアの話前にもしたような......？
「優勝おめでとうございます！」
「『ありがとう』」
観客席にいた愛子ちゃんとは先程ハイタッチして、応援に来てくれた箱学の生徒の皆にはコート内で挨拶は済ませた。毎回思うけど、応援の力はすごい。試合中の空気を作るのは私達でもあるが、観客席の皆が声を出して私達のプレーを鼓舞してくれるだけで箱根学園の空気になるし、プレーの勢いもつく。
「湖羽、夕達に連絡した？」
『ついさっき、連絡入れました！』
「(早い.....！)」
着替えが終わってすぐに携帯電話で夕と清子に″決勝戦勝ちました！春高行くよー！″と連絡しておいた。勿論、研磨達にも。彼らもそろそろ春高への出場権をかけての試合が迫ってきている。東京の出場枠は三つ。優勝、準優勝、開催地で出れる事になっている。三位決定戦で勝った高校が春の高校バレーへの切符を手に入れる事になるのだ。原作では梟谷と音駒が試合して、梟谷が準決勝に行くはず.....。
「黒尾達が残れば、一月に......ネコVSカラスが見れるかも知れないのよね」
『みったいなぁ......』
「そうだね」
研磨達も試合をするのを楽しみにしている。
近くで二つのチームを見てきた私達としては、ゴミ捨て場の決戦は是非春高の舞台でみたい。原作ファンとしてもだ。アニメはその前で終わって、彼らの試合は見れなかった。というか、トーナメント表で同じブロックに烏野と音駒がいる事を知った時点でワクワクしだしたもん。
「湖羽！千歳！」
「『！』」
『尽八』
「優勝おめでとう！」
『ありがとー』
「東堂君達も応援ありがとう.....！！」
観客席から尽八や雪ちゃん達が来て、言葉をくれる。
彼らが応援してくれるのは嬉しくて、私達の力になったと思う。
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作者名：夏菜沙 | 作成日時：2022年11月28日 21時
