排球部エースは転生少女《７》 (ページ32)

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◇告白ページ32

美園湖羽side

真波に送ってもらった帰り道。
隣を歩く真波はいつも通りに戻ってて、ホッとした。駅について、電車が来て帰ろうと歩き出した。「湖羽先輩」と後ろから手を捕まれて声をかけられる。

『なに？』

「あの」

『うん？』

表情は下を向いてるから見えなくて、何だろう？と首をかしげながら待っている。多分、聞かなくちゃいけない事で、彼が話そうと思うまで待ってる事にする。

どうしたんだろう？
勉強の事とか？

「俺」

『うん』

「湖羽先輩の事........好きです」

『うん...............うん？』

えーっと？うーんと？
え？？？
今、真波はなんて言った？？

目を何回も開いて閉じてを繰り返して、目の前の少年の事を見る。私の方は突然のカミングアウトに固まってしまった。

『ぇ.....？』

「ずっと好きなんです。湖羽先輩の事が」

『！』

どういう事？好き？私を？私を？？

真波は嘘とか冗談とかで言ってるって感じはしなくて、目の前の少年は私の顔を見て、いつもの表情じゃなくて少女漫画のヒロインの恋人と同じような表情をしてて、思わずドキリとしてしまった。

「話してる姿も、バレーしてる姿も、俺の事呼んでくれる先輩も、......楽しそうに笑って、嬉しそうにしてる先輩も好きです。東堂さんの事を語る湖羽先輩は嫌だなって思いますけど.....」

『ぇ.......ぁ.....』

「俺の走りを見てくれるって言ってくれたあの日からずっと好きなんです」

『!!』

あの日って.....、あの日？？
え、ちょっと待て。真波は何て言った？私が好きって言った？？え、じょ.....うだんでもなくて、ゆ、めでもなくて.....。驚き過ぎたのといきなりの事にちょっと思考回路がショートしそうで.....。

『(え、どーしろと？？)』

でも表情から「ああ、嘘じゃないんだな」って事はわかって......。いつもの表情じゃなくて、真っ直ぐで熱を持ってる瞳が私を写して、こっちまでその熱が移って来そうで......。告白なんて今まで何回もされてるのにいつもみたいにすぐに言葉が出てこなくて.....。ただ、真波が私の事を好きって事が、事実が私の中で回って......。

『(.......あ、ダメだ頭回らなくなってくる.....。何かい、言わないと......だよね.....？)』

　