排球部エースは転生少女《７》 (ページ27)

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◇目覚めて借りてた上着ページ27

まあ、私が不思議チャンって言うより荒北が言う方がなんか、不思議チャンだなぁって感じがするんだよね。

ま、そんなことないか。

『................ん？？』

溜め息をついて、借りたものをどうやって返そうかと考えていれば、視界に入った物。見ればそれは見覚えのあるリュックサックで......。私の両サイドにショルダーバッグとリュックがあり、ショルダーバッグは私のだ。ここに来た時に持ってきたから。じゃあ、もう一つの方は.....？驚いて二度見してしまった。

『.......当たった？』

えっと、何で.....あるの.....？？
この見覚えのあるリュックサックがここに置いてあると言うことは.....、つまりあれだよね？このジャージは彼ので、ここに彼が来たと言うこと.....に、なるのかな？？何で置いてったんだ？？邪魔だからか.....。え？？

《♪》

『!!え、電話！？』

私の着メロではない。自分の携帯はポケットに入っていて、振動も音もしない。音がするのは、このジャージのポケットから。持ち主に『ごめんなさい！』と謝りながら、手を入れて携帯を取り出した。

『やっぱり、真波のだったか.....！』

取り出した携帯には私が昔あげた白い羽のチャームがついたストラップが揺れている。いや、わかってたけど。ジャージとリュックの持ち主は真波だ。彼、ここに来たのか。電話の着信相手は尽八で、少ししたら切れた。で、次に私の携帯電話が鳴って、画面を見れば尽八。通話ボタンを押せば、第一声が「《お前、まだ寝ておるのか！！》」でした。

『《いや、起きたよ。......え、何で私が寝てたって知ってるの？》』

「《真波から聞いた！寝ないように注意してたのに.....》」

『《ｳｯ.....ごめん》』

この時期になると皆過保護になるんだよね.....。
秋から冬に差し掛かる時期に。

「《それで真波の荷物一式持ってきてほしいのだが》」

『《あ、うん。それはいいよ。ここに多分彼の荷物全部あるし.......》』

「《すまんな》」

リュックと制服の上着とジャージの上着。
うん、部活に必要なジャージの上着置いてっちゃダメでしょ。今日はレースで使わなかったから良かったものの.....、最近は寒くなってきているし。私もジャージの上着は手放せないよ。

　