◇ファンライドの季節 ページ21
宮城の県予選、及川率いる青葉城西、若利率いる白鳥沢、強豪二校に勝利した。烏野高校は今年の一月に全国の強い選手がチームが試合をしに行く春の高校バレーに宮城県代表として出場する事になる。
決勝戦が終わった後に夕と潔子から勝ったという連絡をもらった。「会えますね」「会えるね」という連絡を送りたいので今月にある県予選で絶対に勝ってその報告ができるようにする。
全国で会えるなんて、嬉しいし、夕との約束だ。
ツッキーは若利のスパイクをブロックして、夕はスパイクをレシーブして、取った。翔陽も超至近距離レシーブを(まぐれで)成功させたそうで、ツッキーと翔陽の成長の一戦になったんじゃないだろうか。
......試合終わってから聞いたんだけど、翔陽と飛雄の変人速攻コンビ若利にケンカ売ってたそうなのだ。あの二人、大物になるな....(既に湖羽達転生者にとっては大物)。
「俺らも明日には三年生追い出しファンライドか」
「追い出される側か」
「早ぇナァ.....！」
「そうだな」
県予選が近付いてくるなか、チャリ部の三年生が追い出される季節となった。三年生追い出し親睦ファンライド......と言う名のレース。
毎年、三年生レギュラーメンバーに在校生(特に二年生が中心となり)のメンバーが勝負を仕掛ける。スプリント、クライム、ゴールライン、福ちゃん達はそれぞれ勝負をするだろう。荒北は雪ちゃん、新開はとーちゃん、葦木場は福ちゃんと尽八は真波と勝負する事になるだろう。越えるべき壁(福ちゃん達)を越えられるチャンスだ。
「あっという間だね」
『去年は尽八達が追い出す側だったからねー』
懐かしいよ、去年は尽八達が追い出す側で先輩達と勝負したのだから。王者箱学でファンライドがレースにならない訳がないと塚本さんが二年前に言ってた。
『尽八、塚本さんと一年生の時勝負してたよね？』
「ああ、負けてしまったがな」
『やっぱり、三年生の壁は高いか〜』
さてさて、尽八VS真波の勝負はどうなるかな？
二年間の壁は高くて、真波には勝負経験が圧倒的に足りないからね。
「明日って確か体育館点検だよね？」
『うん、だからレース前に応援に行くよ』
体育館点検のある日に限って、何かあるからチャンスデーだよね。超ラッキーだよ、今年は(去年は違った)。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 68人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夏菜沙 | 作成日時：2022年11月28日 21時
