◇友人、流れる非日常 ページ9
幼馴染も大切な友達もできて、楽しく暮らしている転生した今世の世界。私を産んでくれた母と母と共に育ててくれた父は既に他界している。今は独り暮らししながら、アルバイトをして暮らしている。
アルバイト先は、私に霊の事を教えてくれた人のお店だ。扇子片手にはぐらかすところははぐらかす人。いい人なんだけど、何考えてるのかがわかんない。いい人だけど!
私の友達は、皆、面白くて優しくて......、キラキラしてる私の宝物みたいで.......。
『おはよー!織姫、たつき!』
「おはよう〜〜!朔ちゃん!」
「はよ、朔!」
学校に登校すれば、美人なんだけどちょっと抜けてる井上織姫と空手少女である有沢たつきがいた。たつきとは、一護と共に幼馴染で織姫とは中学からの友達だ。
隣にいて、一緒に登校した一護は、たつき達に挨拶して、自分の席の方に歩いて行った。
「一護と登校なんて珍しいんじゃない?」
『いや〜〜、家の扉開けたら偶々いたんだよね』
「霊関係であっちから来ていたいたんだと思うんだー」とかは言えない。多分、二人とも見えないから。
視える、触れる、聴こえる、喋れる、憑かれると言った夏梨ちゃん(一護の妹)曰く、超A級霊媒体質である一護。
ちなみに私もさりげなくそれに含まれている。
否定できないのがなんともねー(それよりも、怖いのを見ている。言ってないけど......)。
「朔ちゃん、どうしたの?ボーッとして」
『え?』
心配そうな織姫が、私の顔を覗き込んだ。
「具合悪い?」
『あ、いや何にもないよ!』
ボーッとしていたのを二人に、具合が悪いのかと心配されてしまった。慌てて首をふると「なら、良かった」「何かあったら言ってね」と返され、ありがとうと私は答えた。
そこにうちのクラスの担任が登場。
教室に立っていた私含め、数人が席に座った。
窓側の席に座り、先生の点呼をBGM代わりに窓の外を見た。
空はうっすらと浮かぶ曇。
前の席にいる織姫をチラリと見て、斜めの一護をふと視界に入れた。
『(.....いい天気なんだけど....なんか、曇りそう.....)』
その予感は当たる。
今日この日をもって、日常は非日常への変化を連れてきた。
黒崎一護が″死神″になった日になる。
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作者名:夏菜沙 | 作成日時:2023年9月17日 21時