【Dr.STONE】科学王国の先輩 (ページ16)

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第2話　STONE WORLD⑦ ページ16

『先輩が作ったのよりも、上手いのでしょう？』

「ああ」

『やっぱり、物作りに人生を注いでる方はカッコ良さが違います！！』

先輩は私が腕に引っ付いて、ぺちぺち叩いても表情を嫌そうにするものの、私のことを離して距離を取ろうとはしない。先輩はきっと、私の「おじ様ステキカッコいい！話」を嫌々ながらも聞いてくれようとしているのだろう(杠も大樹も聞いてくれる。周りに良い人しかいない花百合であった)。

さすが、先輩！
そういう何気ない優しさを持ってる先輩のこと、私好きですよ！尊敬してます！勿論、科学面の方でも尊敬しまくりですよ！

『職人技披露中にマッスルになるなんて、更にカッコ良さがましますよ！！ね？先輩！そう思いますよね？』

「ハイハイ、ソウダナー(棒)」

「(流してるな....)」

「(流してるんだよ)」

『瞳の真剣さ、真っ直ぐさ.....！凛々しすぎます！！』

「ステキダナー(棒)」

「(花百合は、千空のあの態度気にしてないんだな)」

「(千空も花百合の行動になれたが、向こうも同じだけなれたのだろう)」

「(二人とも付き合いは長いらしいからな)」

いつもは普通の優しい職人さんなのに、もの作りになるとマッスルになって、ものすごくカッコいい。

『.......素敵な方を仲間に引き入れましたね』

「！.....いや、まだ引き入れ中だ」

ぐっといつもより組んでいる腕に力を入れ、先輩の耳元辺りでポツリと一言もらしい。こんなにも素敵すぎる人をコハク達同様に仲間に引き入れたのかと思ったが、まだらしい。やっぱり、私達よりも人生経験が多い人は警戒心が高い。そう簡単に、この世界に突然現れた怪しげな科学使いを信用するってのも難しい。

『(まあ.....)』

それはすぐに解決すると思うけどね？
先輩がいるんだ。
そのうち、一緒に行動を共にすればカセキのおじ様も先輩の魅力にすぐに気づく。二人とも......、いやクロムも合わせて三人かな？この三人は、科学のことが特別になるだろう。息も意見も合いそうだし、仲良くなるのはあっという間。

『先輩』

「？」

『私も頑張りますね。科学王国の一員として』

「花百合.....」

『.......カセキのおじ様のファンクラブ作りますね！』

「それは百億パーセント要らねぇ」

『えっ！？』

いりますよね！？

　