◇ショップ大会決勝戦 �� ページ49
身長のせいで見下ろされるのは仕方がないんだけど.....。
「もう少しこの台高くしろよっ！！」
「いや.....それ以上高いとカード扱いづらいですよ.....？」
レイジとエイジのフォローで、そのままにすることにしたカムイ。不服そうなのは変わらないけどね。
「それではお待たせしました！....カードキャピタルショップ大会決勝戦です！！櫂トシキ君対葛木カムイ君！」
「待ってたぜ、この時が来るのをよ！お前に....えっと、リ、リホームさせてもらうぜ！！」
「リベンジだぞ〜！リホームしてどうする....！」
リホームしたら、再戦でも何でもないよね。
「残念だ。相手がお前とはな。決勝戦では、俺の知らないかちある奴と闘いたかった」
「て、てめぇ！！」
櫂はアイチを待ってたんだろうなぁと思う。
そんな二人を後に、ファイトで負け落ち込んでいるアイチのところにきた。
奥の方の席で下を向き座っている。
『何してるの？アイチ。......決勝戦始まっちゃうよ？』
「カサネさん....」
ここからじゃ、櫂とカムイの決勝戦のファイトが全然見えない。見えるのは、お店の壁だけ。
「「スタンドアップ・(ザ)ヴァンガード！！」」
『！(始まった....)』
重なる二つの声に、ファイトが始まった事が伝わる。
テーブルの下にあるアイチの片手を両手で掴み、少し引っ張る。『二人のファイト一緒に見よう』「う、うん.....」と言って、アイチを櫂達のファイトが見える場所へと連れていく。
「すごい....二人とも.....！」
『だね、白熱してるファイトだ』
さすが、決勝戦。
アイチの表情もさっきまでと違い、櫂とカムイのファイトに夢中になっている。
「ファイナルターン」
この台詞を言うのは、決着が着く時だけ。
勝利のイメージを明確にできた時だけだ。
櫂の頭には、イメージできている。
今のターンで、自分がカムイに勝利できる道筋が。
『(″かげろう″の、櫂と共に戦うユニット達の勝利が.....)』
私にもイメージできた。
ワクワクドキドキして、ファイトをみるアイチ。
そして、悔しそうにみてるミサキ。
二人ともあの場所に立ちたかった事がわかる。
私だって、ワクワクしている。
けど、試合に出ていた二人からしたら、あそこでファイトしたかったって思いはもっと強い。
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作者名：夏菜沙 | 作成日時：2023年6月22日 22時
