◇お昼休みの御時間です �� ページ44
「さあ、これで決勝トーナメントに進出する四名が決定しました！」
「にゃ〜あ！！」
しゅっ！
「うわっ！！......て、店長代理ぃ〜！」
マイクを持つシンさんに、うちのショップの看板猫兼店長(代理)が再び必殺ジャンプで飛び付いた。『おっと.....』とマイクが落ちそうになるのを、足を一歩動かしてキャッチした。
『(えぇ......)』
また、このパターンだ。
マイクとトーナメント表を交互に見た後、本日二回目のシンさん対店長代理の
『(.....やるしかないね).....失礼しました。では、Aブロック勝者、先導アイチさん！』
「よ！いいぞ、アイチ！」
アイチが、照れているのを見て次の名前を呼ぶ。
『Bブロック勝者、戸倉ミサキさん！』
「照れてるぜ」
「かっわいい〜！」
「うるさい！」
「だから、何で俺をたてにするっ」
照れてる、ミサキはレアだね。
『Cブロック勝者、葛木カムイ君！』
「よ！カムイさん、日本一！！」
「どーもどーも！」
「やや、世界一！」
「どーも！どーも！」
森川と井崎が気づかれないようにカムイに「単純バカ、クソガキ」と伝えた。「！！....んだと！？単純バカ！！クソガキだとおおっ！！」と怒ったカムイの視線の先には、エイジとレイジ。二人は必死に否定している。
その言葉を言ったのは森川と井崎。
あの二人は明後日の方を見ながら、知らんぷり。
森川達にブーメランだと思うけどなあと思いながら、司会代理の務めを果たす。
『Dブロック勝者、櫂トシキさん！』
ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ。
ここでは何のコメントもはっしないバカ二人組。
どんだけ、櫂が怖いんだ。
『(シンさん、戻ってくる気配がないなぁ....)....以上の四名で準決勝が行われる訳ですが、その前に.......』
「組み合わせ抽選だ！！」
『違います、お昼休みです！』
「な、何〜！」
『何って......ほら、ここ』
「え？」
トーナメント表に、小さく書いてある文字を指差す。
『一回戦、二回戦の後、一時間のお昼休みって書いてあるよ』
「ほんとだ」
『という訳で抽選は午後一時から行いますので、遅れないようにしてくださいね』
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作者名：夏菜沙 | 作成日時：2023年6月22日 22時
