【ヴァンガード】緑の瞳は欠片を探す (ページ36)

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◇開幕！ショップ大会　Ⅰ ページ36

ショップ大会当日。

いよいよこの日がやってきた。
店内は、大会使用になっていて着々と大会参加者や観覧する人達が集まってくる(大会使用にしたのは、私とシンさん)。

私は、いつも通りお店のエプロンをつけている。
隣で話すミサキは、お店のエプロンをしてない。

ショップ大会に参加するのだ。
シンさんに進められて参加する感じだけど、楽しんでくれるなら嬉しい。

『頑張ってね、ミサキ！』

「ええ、やるからには勝つ」

「そのいきですよ、ミサキ」

「シンさんこそ、大会の方しっかりやりなよ」

「わかってますって～！」

店長代理を抱き上げながら話すシンさん。

すると、カードキャピタルの自動ドアが開き、店内にいた人達の視線がそちらに行く。

入って来たのは、アイチとカムイ達。
カムイはいつも通りだが、アイチの表情が「僕、緊張しています！」感ありあり。まあ、こんなにも人が大勢いる中で、ファイトなんて緊張するよね。

『(大丈夫かな？)』

と、思っていたらアイチの妹であるエミちゃんが、カードキャピタルに来た。カムイの煩さとテンションがエミちゃんの登場によって爆上がり.......。

「えー、出場者の皆は壁のトーナメント表の前へ」

シンさんの言葉で大会に参加する人達が集まってくる。

エミちゃんの両サイドをエイジとレイジが立つ。
カムイが「エミさんをガードしろよ！」というと二人は力強く返事をした。アイチがカムイの言葉に「何から守るんだろう？」ともっともなことを呟いていた。

私もそう思うよ。

「僕、優勝して本当のお兄さんになってもらいますからよろしく！」

「え？........うわっ！ああっ！」

『！』

歩いていたアイチが、足を引っ掻けてバランスを崩す。
前に倒れていき、そのまま床とこんにちは....と思いきや、

パスッ。

『大丈夫？アイチ』

アイチの前には私。
彼の前に丁度いた私が、アイチが床とこんにちは！する前に支えたのだ。

「え、あ！ありがとうございます！！」

『怪我はしてない？』

「はい！すみません、カサネさん」

『怪我がなくて良かったよ』

話しながらアイチは体勢を立て直す。

『頑張ってね、アイチ！』

「は、はいっ！」

あ、あれ？
少しでも緊張がとれるかと思ったけど.....、私の応援って逆効果だったの....？

　