◇日常に転生を �� ページ4
新導カサネside
カーテンから入る光。
パチリと瞼を上げて、目覚めた私は見慣れた天井を見つめる。電気のついてない部屋は、薄暗いため少し時間が経たなければ慣れない。
『朝だ.....』
視線を横に向け、テーブルの上に置いてある目覚まし時計で、現在の時刻を確認した。時計の針は、いつも起きてる時間の数字を指していて、ほっとする。
寝坊したとか、寝過ごしたとかになったら大変だから。
朝は、やることがいっぱいたからね。
『(起きて、準備しないと)』
体を起こして、床に両足をつけた。
ベッドに座った状態で、体を動かし窓側に移動する。ザーッとカーテンを両サイドに動かせば、部屋いっぱいに広がる朝の日差し。入ってきた光で、部屋は明るくなる。
『おはよう、今日も頑張っていきますか！』
よしっと頷いてから、伸びをして部屋を出た。
──────────
『うん、美味しそうにできた』
高校の制服に着替え、誕生日に弟からもらったエプロンをつける。キッチンに立ち、私と叔母であるミクルさんのお弁当をテキパキと調理していく。
卵焼き、唐揚げ、ブロッコリー、レタス、トマト、鮭。
そして、主食の白米をお弁当箱に入れれば、私とミクルさんのお昼ご飯は出来上がり。小さいお弁当と大きめのお弁当箱が、ランチクロスに包まれる。
「おはよう、カサネ」
『おはよ、ミクルさん！朝ご飯、今できるから待ってて！』
「いつも、ありがとね」
『なんて事ないよ！』
自室から出てきた仕事着姿のミクルさん。
「おはよう、姉ちゃん！」『おはよ、クロノ』と私の隣の部屋から、弟であるクロノが起きてきた。
『よしっ、できた！』
「美味しそうね！運ぶの手伝うわ」
『ありがとう、ミクルさん！』
「俺も手伝う」
『じゃあ、クロノは皆の分のご飯盛ってくれる？』
「任せろ！」
朝ご飯の準備を三人でして、テーブルに皆で座った。テレビのニュースが流れる中、「いただきます！」と三人で手を合わせて、朝ご飯を食べ始める。
『ミクルさん、今日夕御飯食べれる？』
「ごめん、今日は夜遅くまで会議入ってるの」
「忙しそうだもんな」
『なら、お夜食用意しとくね』
「ありがと〜、助かるわ」
ミクルさんがいないのなら、夕飯は私とクロノの二人だけ。夜食の事も考えて作ろう。
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作者名：夏菜沙 | 作成日時：2023年6月22日 22時
