◇孤高の騎士 �� ページ24
「はい。ブースターパック」
「ありがとう」
『グレード3でるといいね！』
「うん」
学校終わりにカードキャピタルに来たアイチと森川。
グレード3を引くために気合い十分。
昨日、買えなかったブースターパックを買いに来たアイチは、早速袋を開けて中をみる。
「グレード3が入ってますように.....」
一枚ずつ裏返してカードを見ていく。
グレード1、2とグレード3は中々出ない。
そう簡単にでないのが、パックというもの。
「残りは一枚......！」
最後の一枚を裏返すと.....、
「やったー！！″孤高の騎士ガンスロット″だ！！」
「おお！！グレード3はやっぱ風格が違うねえ！！」
しっかりとグレード3のマークが、入っているカード。
「あんたのデッキと同じ″ロイヤルパラディン″よ。運が良かったね」
「うん....！僕の始めてのグレード3のカード....！」
自分のデッキのカードのグレード3がでるかは運次第。
自分でカードを当てるのは、嬉しいもの。
私もこどもの時にお父さんと買いに来て、「グレード3が出ますように！」って願ったものだ。ミクルさんとも、一緒に買いに来たこともあったっけなぁ。
『良かったね、アイチ』
「はいっ！」
カードを見ているアイチの目の前に、膨らんだ紙袋が現れ「パンッ」と叩かれて割られた。
驚くぐらいデカイ音。
驚いたアイチの目の前には、昨日の小学生ファイター、葛木カムイと二人の男の子がいた。確か、レイジ、エイジと言う名前の子達だったと思う。お店にいるときに呼んでるのを聞いた。
「カムイ君？」
「先導アイチ！決闘だっ！！！」
「決闘？」
『何で、決闘？』
「知らねえのか？決闘を申し込む時は、相手に袋を叩きつける決まりなんだ」
袋を叩きつける......？
そんなのあったっけ？
多分、カムイが言いたいのはそうじゃない。
そうじゃなくて......、
「決闘には袋じゃなくて.....て、ぶ、く、ろ！....はぁ」
だよね。
呆れながらも訂正するミサキに頷いた。
度々、カムイの間違いを訂正しているミサキはツッコミの才能がありそう。
「俺とヴァンガードファイトしろ！」
「え！.....でも、昨日は僕とはしないって....」
「昨日は昨日。今日は今日だ！.....俺が勝ったら女神はもらう！！」
「女神？」
アイチは女神が誰かわかってない。
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作者名：夏菜沙 | 作成日時：2023年6月22日 22時
