【ヴァンガード】緑の瞳は欠片を探す (ページ23)

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◇小学生ファイター登場　Ⅱ ページ23

負けた方が相手をさん付けで呼ぶとか決めていた森川とカムイの二人。またしても、喧嘩勃発の雰囲気。

アホだ。
アイチが本日二回目の苦笑。

「あ、ブースターパック？」

「あ、うん」

『グレード3、入ってるといいね？』

「うん。.......前に、何度か買ったんだけど入ってなくて。でも、今度こそ絶対手にいれたいんだ！」

『そっか』

気合い充分なアイチ。
ブースターパックを買おうとしているアイチを、知っている声が名前を呼んだ。「やっぱりここだったのね！」とカードキャピタルに入って来たのは、アイチの妹である先導エミちゃん。

「見た....！来た.....！ホレたぁぁ！！」

『え？』

「お嬢さん！ヴァンガードファイトの事を知りたいなら、僕が教えますよ！」

お店に入ってきたエミちゃん。
彼女の前に突然カムイが来て、ヴァンガードについて教えます！と話している。

『(なるほど)』

カムイはエミちゃんに一目惚れしたっぽいな。
分かりやすいぞ。

エミちゃんはカムイを見てから、アイチの方に歩み寄った。そちらの方にいた私とミサキを見つけた彼女が、挨拶をしてくれた。

「こんにちは、カサネさん！ミサキさん！」

『こんにちは、エミちゃん』

「いらっしゃい」

「エミ、なんでここに？」

「忘れたの？今日は一緒に宿題するって約束でしょう？」

「ごめん、エミ。ブースターパック買ったらすぐ帰るつもりで」

「言い訳はいいからさっさとくる！」

「あ～、でも、買ってなくて」

「いいから来るの！」

エミちゃんに連れられてアイチは帰って行った。

「アイチ。エミ。呼び捨ての仲！？」

「一緒に宿題って言ってましたね」

「腕を組んでたッス......まさか」

「「「....恋人！？」」」

うわぁ.....まさかの勘違い....。

「はぁ....訂正するのもバカらしい」

『うん。訂正するの面倒だね....』

カムイ達の誤解を解かずに私達は、いつも通り過ごしたのだった。

『(あの誤解解かないと、カムイがアイチに果たし状的な物送りつけて、ファイトしたりして.....)......そんなわけないか～』

「どうかした？」

『ううんー！』

ある意味、私の予感は当たった。

フラグを立てた私は、そうとも知らずにカムイの勘違いを放置して、仕事をしたのだった。

　