◇変わりだす先導者 �� ページ18
ファイト中に立って叫ぶ森川に困惑と驚きと......多分引いてるアイチ。それを少しだけ、顔に出しているアイチはホントにいい子だよ。
ミサキなんか、森川を見て「初心者」と一言。
それに同意するかのように店長代理が鳴く。
私もそれに続いて頷く。
いや、本当に彼.....初心者かな？
結構ヴァンガードしてると思うんだけどな....。
『(キャラが濃い)』
森川という少年は。
二人ののファイトは、アイチの勝ちだった。
アイチも目に見えて、成長してきてるよね。
「アイチ」
「え......エミ！？」
名前を呼ばれて、アイチが視線を向けた方には女の子。
気づいたアイチは焦ってる。
「おや？お知り合いだったんですか？お友達？....それとも.....」
エミと呼ばれた女の子は、アイチの席に歩いていく。
「えっと.....僕の.....」と女の子との関係を話そうとするアイチの言葉を遮り、女の子はアイチに詰め寄った。
「最近帰りが遅くなったのっていつもここにきてたからだったんだね」
「う、うん」
アイチのカードを数枚手に取り眺めている。
その中で、気になるのはアイチの分身である″ブラスター・ブレイド″だ。
「これがヴァンガード....。そして、これが″ブラスター・ブレード″.....こんな事、してたんだ」
ｶﾞﾀｯ
エミちゃんの言葉にアイチが椅子から立ち上がる。
しどろもどろになりながら、彼女の名前を呼ぶアイチにエミちゃんは「ヴァンガード、楽しい？」と女の子は聞いた。それに頷くアイチ。
「(......どっちが本物なの？......今ここにいるアイチと私がいつも知ってたアイチと.....).....じゃあ、もう一度やって見せて」
「え？」
「楽しんでしょ？だったらもう一度やって！」
「えっと.....」
「よぉーし！今度こそ俺様の本当の実力を見せてやるぜ！」
じゃあ、さっきまでのファイトは君の実力じゃなかったの？
「やっちゃって！」
「.....うん！」
再びファイトの準備をする二人だった。
その様子を見るエミちゃん。
その後、アイチからエミちゃんのことを紹介され、彼女が妹だということを聞いた。
兄と妹かぁ。
うちとは、姉と弟だから反対。
『しっかりしてる妹だね』
「頼れる妹」
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作者名：夏菜沙 | 作成日時：2023年6月22日 22時
