◇変わりだす先導者 �� ページ16
アイチがカードキャピタルに毎日のように来るようになってから数日たった頃。
カードキャピタルに可愛らしい女の子が来た。
あ、この制服宮地学園初等部の制服だ。
ミサキの通う学園の初等部の子。
「何ここ？」
「いらっしゃーい。カードキャピタルへ、お嬢さん！」
不思議がる女の子にシンさんが、優しく挨拶をした。
「私はこのカードキャピタルの店長、新田です。今日は何のご用ですか？」
緑の髪に角度で目が見えづらい眼鏡で、ここがお店の中じゃなきゃ、怪しい人として声かけられてそう。
「あの、私、あの....」
「もしかしてカードショップは初めて？」
「は、はい！」
宮地学園の制服を着た子が来るなんて、珍しい(無いに等しい)から、女の子がこのお店に来るのは初めてだ。
「ここはね、PCG....トレーニングカードゲームのショップなんだ。」
「トレーニングカードゲーム？」
彼女にとって、聞き慣れない言葉に首をかしげる女の子。
「色んななカードを使って一対一でファイトするゲームさ。子ども達にはとっても人気な遊びなんだけどなあ.....あっ」
「そうなんですか....」
「あ！もしかして、君は宮地学園の生徒さんかな？あそこはお嬢さん学校だからあんまりやってる人いないのかな？」
隣のミサキを「宮地の生徒でカードファイトの話聞く？」と言う意味で見れば、コクりと頷かれた。
「え、えーと....」
「それじゃあ、うちのショップの中を案内しよっか！」
「はい！」
シンさんがお店に来た女の子に、カードキャピタルについて話し始めた。ミサキはいつも通り本を読み、私はカードの整理。
「ここがカウンター。欲しいカードはここで買うんだ。そこに寝てる猫は店長代理」
店長代理が一鳴き。
「座ってる無愛想なのは戸倉ミサキ」
「無愛想で悪かったな」
「おぉ、怖い怖い！この子は僕の姪っこでね。いつも店を手伝ってくれてるんだよ。......で、あっちにいる女の子は新導カサネ」
『こんにちは』
ミサキの紹介の後に私の番が回ってきた。
笑顔で女の子に挨拶をする。
「.....綺麗な人....」
『あ、ありがとう』
綺麗な人と言われなれなくて、驚いてしまう。
一応、ミクルさんが「女の子は美容に気を使うものよ！」と化粧水やら、洗顔クリームやら渡されるので使ってはいるけど。
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作者名：夏菜沙 | 作成日時：2023年6月22日 22時
