【ブルーロック】方向音痴の初恋話 (ページ18)

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河川敷、夕方の時間帯。
学校帰りの放課後、蜂楽君に誘われてサッカーの自主練に付き合っている。たまにとかじゃなくて、彼に誘われれば、ここ最近は一緒に来ては座って彼のサッカーを見ている。

『......本当に楽しそうに、サッカーするなぁ』

記憶の中にある彼と変わらない。
一人で、サッカーの練習をしていて.....、一人.....。

一人は....、つまらなくはないのかな？

「彗ちゃーーーんっ！」

『！』

「タオル取って.....！！」

『あ、うん！』

座る私の隣には、自分の荷物と蜂楽君の荷物が隣同士に置いてあり、私は荷物番も兼任していると思っている。彼の荷物の上に置いて出してあるタオルを手に取り、水分補給のボトルも一緒に手渡す。

「ありがとう、彗ちゃん！」

『どーいたしまして』

嬉しそうに受け取ってくれる蜂楽君。
「彗ちゃん」「なあに？」と名前を呼ばれ、反応した蜂楽君は笑顔で一言。

「彗ちゃん、サッカー部のマネージャーみたい.....！」

『え？』

「俺にタオルとか渡してくれるとことか！」

『そう？』

マネージャーなんて、そんなに珍しくもなんともないと思うけど？

首を傾げる思いだけど、私は部活のマネージャーとかしたことないから、実際マネージャーしてる人の気持ちとか、仕事とか真の意味ではわからない。

『マネージャー云々は分からないけど.....、私がマネージャーなら蜂楽君専属マネージャーだね』

「！！」

『私、部活してないし。蜂楽君の練習しか、きっと手伝わないと思うから』

「......っ.....」

『.......蜂楽君....？どうかしたの？』

目を見開き、驚いたような表情をする蜂楽君にどうしたのか？と彼に問いかける。暫く、固まったかのように動かない彼は、顔を下に向けて私の方を見た。

「そういうことっ！」

『ん？』

「そういうこと、言っちゃダメだからっ！！」

『え』

「彗ちゃんの言葉、スッゴい嬉しいけど.....！そういうこと、簡単に言うの本当にダメだから！！」

『え、えぇぇ.....？？』

何がダメなの？
私、ダメなこと言ったかなぁ？

彼が言っている意味が分からなくて、またしても首を傾げれば蜂楽君は溜め息をついて私を見る。

「.......彗ちゃん、分かってないでしょ」

『ｻｯ).........』←目逸らし

　