◇転生少女＋方向音痴＝マゼルナキケン ページ32
コートから聞こえるボールが叩きつけられる音。
歓声、声援。
「やっぱり、強いね....。新山は」
「西日ちゃんがいるからね」
千歳の言葉に頷く。観客席は久しぶりに見た新山の二年生、薊がブロックに跳んでる。背の高いミドルブロッカーで覚と同じタイプ。GUESS・MONSTERを得意としていて、覚の場合は恐ろしく読みがいいが、彼女の場合は勘が鋭いのである。彼女はドンドンと相手チームのコートにボールが落ちる。
『それに今年は.....あの子、天内叶歌ちゃんがいるからね』
「あの背の高いウイングスパイカー....。井闥山の守上もいるのに」
「燃えてきますね！」
『そうだね、楽しみだ....！』
駿河ちゃんの隣で闘志を燃やす後輩。
一年生のミドルブロッカー、「岡井恵梨香」ちゃん。バレー大好きな表情でわかりやすい.....、簡単に言うと単細胞バカ.....頭が弱い子である。日向達と同じぐらいの頭の弱さで可愛らしい女の子である。ブロックは可愛くないけど。
私は違うよ！？
単細胞バカじゃなくて、バレーバカだからね！！？
「湖羽先輩、恵梨香ちゃん。ライバルできたのに焦らないんだ.....」
「湖羽は勿論。恵梨香ちゃんもそっち側なのね....」
「湖羽の良いところだから、それ」
「うちのエースは頼もしいねえ」
「そうだね......」
『音菓さん！南久里さん！』
私達の後ろから声をかけてくれたのはうちのバレー部の三年生。
「迷ってたんだ.....」
「遅くなってごめんね」
音菓さんと南久里さんの言葉に皆、「ああ......」みたいな雰囲気を出した。それもそのはず、南久里さんは方向音痴なのだ。それも結構な。しかも、他人を巻き込み相手も方向音痴にしてしまうと恐ろしい才能を持った人。胡桃さんや私、菊乃という二年生組も巻き込まれた事がある。何回か方向音痴になったが、音菓さんはそれの倍。同級生であり、学校も一緒にいる音菓さんは、よく南久里さんに巻き込まれている。
「お疲れ様です.....」
「ありがとう」
「どこまで行って来たんですか....？」
「会場の反対側まで.....。自動販売機の数途中から数え始めたの.......」
『へえ....、そうなんですか....』
お茶の種類結構あるんだね〜....とおっとりと言う先輩。
お茶の話題は何を話したらいいのかな？
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夏菜沙(プロフ) - コメントありがとうございます！嬉しいです！ (2022年10月1日 0時) (
レス) id: 6b5f9c4200 (このIDを非表示/違反報告)
奈々ミン - この作品一番好きなのでこれからも、頑張ってください！ (2022年3月19日 16時) (レス) @page42 id: d49fa68ddd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏菜沙 | 作成日時：2022年3月10日 11時
