排球部エースは転生少女 《３》

◇赤ジャージの音駒の″脳″ ページ28

インハイ前のいつもの遠征合宿。

バスに乗って梟谷学園の校舎に泊まりに行く一泊二日。私達のバスが付けばちょうど生川のメンバーもバスから下りてきていた。挨拶して、校舎に行けば雪絵達が案内してくれて、今回泊まる教室に案内してくれた。荷物を置いて、練習の準備を整える。

体育館に入れば、夏も近く蝉のミーンミーンと言う鳴き声が聞こえて、「ああ、もうこの季節かぁ〜。暑い」と思いながら見覚えのある後ろ姿を見かけて声をかけた。



『研磨ー』

「湖羽、久しぶり」

『久しぶりだね、春休みぶりだ』



黒髪で黒のTシャツと赤の半ズボン。音駒カラーの練習着だ。私は白のTシャツに紺の半ズボンとサポーター。この後の練習は多分1セット先取のゲームになる。アニメと同じ感じね。



『研磨が赤いジャージ着てる.....！』

「音駒なんだから.....当たり前でしょ....」

『そうなんだけどね？』
　


こう何ていうかさ、高校生になった研磨は初めて見たし、音駒に入ったのも本人から連絡来たけど実際に会わないとなんか実感わかないんだよね。だから、今日研磨が音駒の格好してると感動するんだよ。



『大きくなったね、研磨....!』

「感想が親か」

『あ、クロ。いつも通り髪の毛すごいねー』

「研磨との扱いの差を感じるんですけど？？」



そんな事ないよ(目逸らし)？
やって来たクロは一年前よりも身長伸びてて、また見下ろされてるなぁって感じる。勿論、隣にいる研磨も私よりも身長が高い。.......来年までにもうちょっと伸びてほしいと願っています(圧)。



「何やってんだよ、黒尾」

『やっくん！！』

「オッス、湖羽！久しぶりだな！」

『うん！あ、そうそうこの間のお店の情報ありがとー！美味しそうなロールケーキだったよ.....！！』

「湖羽.....、好きだもんね、ロールケーキ」



やっくんとは春高以来会っていない。春高では応援に来てくれて、この間は私が前にロールケーキが好きって言っていたのを覚えててくれたみたいで美味しそうなケーキ屋さんを紹介してくれた。他のケーキも美味しそうで春休みの後半に千歳達と一緒に買いに行った。お菓子も美味しそうで太りたくはないけど、ケーキは食べたい。


お店のロールケーキは生地がイチゴで中も苺が入っていて、超美味しかったですっ(本日何回目かの美味しい発現)！！



　

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